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受験生 Q & A

東アジアの古代政治史を学ぶことはできますか?

質問

古代政治史に興味があるのですが、上智大学で学ぶことはできますか。特に日本を含む東アジアにおける政の始まりにとても興味があります?

回答

ご質問ありがとうございます。可能です。
この種のご質問には、まず必ずこうお答えすることにしているのですが、本校に限らずどの大学でも、歴史に関係することであれば、基本的に史学科で研究できないことはありません。たとえその大学に、テーマに関係する研究を行っている教員がいなくとも、調査方法や研究方法は共通していますので、指導は可能だからです。
そのうえでですが、まずマツリゴトの概念が問題です。現代歴史学における政治史は、単なる人間関係史や事件史(個々人の関係や恨み辛みといった感情のもつれ、利害関係、事件の連鎖などから政治を説明する立場)ではなく、経済や社会、宗教、そして気候変動など環境との関係のなかで、総合的に考えてゆく立場が一般的です。起源に注目するとなれば、祭政一致の状態ですので、神話や祭儀、信仰習俗などへの視点は欠かせません。新学期から中国近現代史を担当される大川裕子准教授は、治水や開発と国家・王権の問題について多くの研究業績があります。日本古代史の北條勝貴教授は、東アジアにおける諸宗教の相互関係、権力との結びつきについて研究されています。古い時代には考古学の知識も必要ですが、本学科には考古学を専門とする教員はいないものの、非常勤の先生方ご担当の考古学関係科目は開講されています。
種々の先生方にご指導いただきながら、古代政治史の研究を進めることに問題はなかろうと思います。

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寺社の建築物、神社の歴史を学べますか?

質問

神社やお寺の歴史ある建築物について学んだり、神社の歴史などについて研究することは出来ますか?

回答

お問い合わせありがとうございます。可能です。
本学科の日本古代史担当である北條勝貴教授は、国立歴史民俗博物館の共同研究「神仏信仰の通史的研究」にも古代担当で参加され、相応の研究業績があります。國學院大学や皇学館大学の、神仏習合をめぐるシンポジウムにも登壇しています。
神社の起源については、弥生時代の巨大建築をめぐる起源論争以降、考古・文献・民俗の研究者が協働して解明してゆかねばならない課題となっています。本学はカトリックの大学であり、また古い寺社の集中している西日本とは環境も異なりますが、宗教的な寛容さのなかにあって、各大学や研究機関と情報交換をしつつ研究を進めています。
また、本学科と関連の深い学芸員課程には、神奈川県立金沢文庫の学芸課長を務められていた西岡芳文教授がおり、日本仏教史・日本美術史・陰陽道史などのテーマで授業を行っています。文学部横断型プログラムでは、国立歴史民俗博物館から松尾恒一教授をお招きし、寺院の法会や神社の祭礼を含む列島の宗教民俗について、東アジア的な視野から講義していただいています。
毎年の卒業論文にも、宗教関係を扱ったものは多くあります。学生の積極的な取り組み次第で、どのような研究も可能でしょう。

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日本史から西洋史へ転向しても大丈夫ですか?

質問

高校では、高1は世界史、高2からの選択科目は日本史をやっていたんですが、大学入学後に西洋史に転向しても大丈夫でしょうか?

回答

ご質問ありがとうございます。
高校までで学んでいる世界史・日本史は、あくまで過去の事象に対する定説について、概念や因果関係を理解し、記憶するものに過ぎません。大学で学ぶ「歴史学」は、それらを基礎知識としながら、実際に自ら史資料を読解し、過去を探究して「歴史」を叙述してゆく学問です。よって、高校で学んできた知識は、持っていれば便利に使えますが、不可欠なものではありません。大学に入学して、新しく学んでゆくことのほうが、遙かに多いと思います。
1年生ではまず、歴史学界の先進的な知識のあらましを伝える、各時代・地域の「アジア・日本史系概説」「ヨーロッパ・アメリカ史系概説」を受講しますが、それぞれが高校で学んだ以上の新鮮な情報に満ちていると思います。実際、これらを受講した段階で、世界史で受験をしたけれども日本史のゼミに進みたい、あるいは逆に、日本史で受験したけれども西洋史のゼミで勉強してみたい、という学生が少なからず出てきます。
すべてはまず、入学してから。新鮮な環境のなかで、新たな決断をするのもよいと思います。

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史学科で海外留学することはできますか?

質問

史学科へ入っても海外留学することはできますか? また、実際に留学を行った先輩方はいらっしゃいますか?

回答

お問い合わせありがとうございます。
もちろん、史学科からも海外留学をすることは可能です。
上智大学の留学制度について、詳しくは下記URLから、2019年度の留学ガイドブックをダウンロードして参照してください。

https://www.sophia.ac.jp/jpn/global/international/exchange/itd24t0000003mcl-att/StudyAbroadHandbook2019.pdf

主に長期留学では交換留学と一般留学、短期留学では語学の短期研修などがあります。
交換留学は、大学が定めた協定校へ受け入れてもらうもので、協定校への学費納入は免除されます。
一般留学の場合、留学先は自由に選べますが、学費は上智・留学先の両方に納付しなければなりません。
また交換留学の場合、学内での選考があり、語学能力と学業成績の高い順に、志望先へ割り当てられてゆきます。
よって、アメリカやヨーロッパなど人気の高い留学先は、どうしても、外国語学部や文学部の英文学科、仏文学科などの学生が選ばれてしまうことが多くなります。
もちろん、史学科からも、優秀な学生は志望どおりの場所へ留学していますし、一般留学をする学生も少なからずいます。
そのほか、夏休みや春休みなどを使って、語学のスキルアップのために短期留学する学生も多いです。

入学したら、いろいろ挑戦してみてください。

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近世の社会と庶民信仰を研究できますか?

質問

近世における社会と庶民信仰を研究できますか?

回答

お問い合わせありがとうございました。もちろん、研究することは可能です。
大学は、基本的には指導教員の専門分野に関係なく、自主的に研究を進めてゆけるところです。
そのうえで、「近世における社会と庶民信仰」というテーマで卒業論文を書く、ということになれば、日本近世史のゼミに所属することになります。
川村信三教授のゼミですが、教授は中世後期から近世にかけての、宗教をめぐる日欧交渉史が専門です。
キリスト教はもちろんですが、浄土真宗をはじめとする仏教にも造詣が深く、両者の比較研究もなさっています。
さらに、横断型人文学プログラムには、国立歴史民俗学博物館から民俗学の研究者をお招きし、列島の宗教民俗やそれを解明するフィールドワークの授業を担当していただいています。また史学科と関わりの深い学芸員課程には、神奈川県立金澤文庫の学芸課長を務めておられた西岡芳文教授がおられ、中世以降の仏教や宗教民俗に関わる講義も担当されています。
これらの授業を受け、自分の知識を広げながら、上記のテーマを掘り下げてゆくことは充分可能でしょう。

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マイノリティの歴史について、領域を超えて学べますか?

質問

LGBTに興味を持ったことがきっかけで、マイノリティの歴史について研究したいと思っています。日本史や西洋史、東洋史や時代を越えて学びたいと思っています。このようなことは、文学部史学科で出来ることでしょうか?

回答

領域を超えていろいろな授業をとることは可能で、上智の史学科ではむしろそうしなければならない制度になっています。とくに1年生の「〇〇史概説」は領域を超えて履修しなければなりません。また、上級生になっても、領域に関係なく講義は受講できます。領域を超えた問題関心はいつも持っておくべきことです。
ただし、マイノリティといってもいろいろな種類のものがあり、それぞれの条件や性質は異なります。抽象的にマイノリティを論じても歴史学ではあまり意味がありません。歴史学は個別事例を詳しく調査して過去の事実を解明し、そこから現在や未来の問題を考えるものだからです。抽象的なマイノリティ論ではなく、具体的な「〇〇人」や「▽▽者」を深く研究し、それをレポートや論文にします。したがって、上級生になるにつれて、自分の専攻する地域や時代の個別事例に特化していくことになります。しかし、領域を超えた問題関心を持っていれば、そこから現在や未来の問題にひきつけて考えられるようになると思います。

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日本と世界の城の比較、宗教と建物の関係などを研究できますか?

質問

日本の城と世界の城を比べたり、宗教と建物(主に中世の日本の城、安土城とか)についての関係などを研究することはできますか?

回答

お問い合わせ、ありがとうございました。
はい、できます。
城の研究といっても、アプローチの仕方(方法)はいくつかの学問分野に分かれますが、史学科には、日本中世の城郭について文献や絵画を史料として研究している教員がいますので、そのアドヴァイスをうけて、研究をすることができます。また、キリシタン史を専門とする教員もいますので、安土城とその時代について、宗教史や日欧交渉史の立場からアドヴァイスをうけることもできるでしょう。世界の城との比較については、イタリアを中心とする西洋中世史、フランスを中心とする西洋近世史の教員がいますし、前近代の中国史を専門とする教員も着任の予定ですから、それらの教員から各地域の学び方についてアドヴァイスをうけながら、自分で研究を進めることになるでしょう。
なお、建物の構造を専門的に研究する場合は、建築史(建築学)を学ぶ必要がありますし、発掘調査によって出土した遺構・遺物によって研究する場合は、考古学を学ぶ必要があります。しかし、本学に建築史を専門とする教員も日本考古学を専門とする教員もいませんので、それらの方法を専門的に学んで研究したいのであれば、他大学を調べてみてください。

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日本と西洋の音楽に関連した外交を学ぶことはできますか?

質問

日本と西洋の音楽(楽器など)に関連しての外交を学ぶことはできるでしょうか。いつこういう音楽が伝わってきて、実際人はそれをどのように……などです。絵や書物を紐解いて。

回答

メッセージありがとうございました。
音楽や楽器を専門とする歴史研究者は本学科にはおりません。
しかし、音楽や楽器と外交との関わりを卒業論文のテーマに選ぶことは可能です。
こうしたテーマを選ぶ場合には、音楽や楽器の知識だけではなく、近現代における日本と外国との外交史に関する知識や近代日本の行政組織や官僚についての知識も必要となるでしょう。
ところで、音楽や楽器を中心にその歴史を学びたい、あるいはそれが現代までどのように発展してきたかについては、音楽大学や芸術系の大学で学ぶことができるでしょう。

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女性史やジェンダー史を学べますか?

質問

古代から現在にかけての男女格差について宗教や各時代の生活における役割などから学びたいと考えています。また、女性史やジェンダー史なども学びたいと考えているのですが、可能でしょうか?

回答

高校までと違って大学では、教員は研究の仕方や基礎知識を教えますが、基本は学生が追求したいテーマについて自分で研究していくものです。教員は学生の研究のアドヴァイス役にしかすぎません。
ジェンダー史・女性史だけをしている史学科の教員はいませんが、それについてアドヴァイスを与えられる教員はいます。「古代から現在にかけて」という点では、史学科教員は日本史・アジア史・欧米史をカバーするので、男女格差の今昔についてそれぞれの教員にアドヴァイスをもらえばよいと思います。
また、史学科以外に、上智ではジェンダーを扱う授業があります(たとえば社会学やキリスト教人間学で)。そういう授業の担当教員にアドヴァイスをもらうことができます。

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歴史を学びつつ、英語も学べるようなカリキュラムはありますか?

質問

歴史と英語が好きなので、大学は史学科に進学して歴史を学び、将来は大学で学んだことに加え英語を活かせる仕事に就きたいと思っています。史学科で歴史を学びながら英語も学べるようなカリキュラムや制度はどんなものがありますか?

回答

お問い合わせありがとうございます。
上智大学では外国語教育に力を入れていますので、史学科でも、英語は必修で4単位、第二外国語として英語以外の言語を8単位、必ず履修しなければなりません。そのうえで、英語のスキルを高めるための授業科目も、さまざまに開設されています。
まず、史学科の開講科目ですが、下記が英語での授業となっています(2020年度には変更の場合もあります)。
・内田力「歴史学特講(日本近代史)」
・藤崎衛「歴史学特講(西洋中世史)」
・坂野正則「歴史学特講(フランス史の諸問題)」
・YAMAMOTO-WILSON John「歴史学特講(西洋近世史)」
また、外国語学部や総合グローバル学部で開講されている、外国語を必要とする授業なども履修可能です。
さらに、上智大学では、グローバル教育関係のプログラムも充実していますので、英語のスキルを伸ばそうと思えば、それに応えられるカリキュラムには事欠きません。

ぜひ挑戦してみてください。

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