受験生 Q & A

戦史についての研究は可能ですか?

質問

貴学部の受験を考えている者です。貴学部に進学した暁には、古代から近世の、所謂「近代兵器」が発達する以前の戦争について、その背景も含めて主に地政学的観点から研究したいのですが、どの程度可能でしょうか?また、研究を行うにあたって決まった専門分野を持たず、勃発や勝敗の要因を考察する上で重要な地理的、政治的、宗教的その他様々な観点や兵法など多岐にわたる分野について広く研究を行うことは可能でしょうか?

回答

お問い合わせありがとうございます。また、回答が大変遅れてしまい、申し訳ありません。
まず、具体的な戦史・兵器開発に関する研究指導の可能性ですが、もちろんどの分野においても卒業研究の課題とするのは可能なものの、やはり指導教員によっては、提供できる情報に疎密が生じることはやむをえません。もちろん、各時代・地域の担当教員である限りは、その時代・地域における政治・経済・社会・文化の諸事象について、研究指導可能な知識を持ち合わせてはいますが、それでも自分の専門に近いかどうかによって、偏りが生じてしまうことは確かです。例えば、日本中世史の中澤克昭教授は狩猟文化や城郭・武力が専門ですが、前後の時代の他の教員にはそれと同等の知識があるわけではありません。しかし、同様の情況は他の大学でも同じで、戦史についてあらゆる時代・あらゆる地域の専門的な情報を求めるならば、それこそ防衛大学などに進学するしかないのではないかと思います(それでも強いところ、弱いところはあるでしょう)。
要は、卒業研究でどの地域・どの時代を中心的に扱うか、考えなければならないということだと思います。研究のための史料の読解には、当然対象とする時代の言語、古文書・公文書の知識を身につけておかねばならず、卒業研究では、ひとつの時代・地域についてようやく「使いものになる」かどうか、といったところが現実です。これは後半のご質問とも関連しますが、例えば宗教書、兵法書、地理的なデータなどは、それぞれ収集・分析・読解の方法が異なり、もちろん時代・地域ごとにアプローチの仕方も違ってくるので、卒業研究段階でどこまで手を広げられるか、極めて難しいと思います。しかし、もし大学院までを考慮に入れるなら、ひとつの大学に拠点を置いて他大の教員に指導を受けることも可能ですし、所属先を変えて研究をしてゆくこともできますから、だんだんと自分の理想に近づけてゆくことはできるでしょう。
まとめますと、「本学史学科で上記の研究を行うことはできますが、時代・地域によって偏りが生じてしまう。しかし現実的には卒業研究の対象・範囲は限られてくるので、どの時代・地域を中心に扱うかをよく考え、それに近い専門の教員が所属している大学を選ぶのがよい」と考えます。本学科では、戦争に関わる事象を専門にしているのは、主に日本中世、日本近現代、中国近現代の各教員です。その他、兵法書の研究、決闘史の研究など、社会史・文化史的アプローチを試みている教員も、何名かはおります。参考になさってください。
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