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受験生 Q & A

東欧近現代史について、どの程度研究ができますか?

質問

上智大学の史学科への進学を希望している者です。私は東欧近現代史に興味を持っています。近現代の東欧はソ連からの強い影響が及んでいた地域であり、この地域の歴史を学ぶ上でソ連についての学習は避けられないものと考えていますが、ほかの質問者様の投稿を拝見したところ、「上智大学文学部史学科にはソ連・ロシア史を専門とする教員は在籍していないが、必要に応じて外国語学部ロシア語学科の教員からサポートを受ける事が可能」と書かれていました。東欧近現代史について、上智大学ではどの程度研究ができるのでしょうか。また東欧諸国との相関関係の中でソ連を見る場合に、外国語学部の先生方からはどの程度のサポートを受けられるのでしょうか。

回答

お問い合わせありがとうございました。

東欧近現代史およびソビエト連邦を東欧諸国との関係性の中で学んでみたいとのことですね。確かに、上智大学文学部史学科にはソ連・ロシア史を専門とする教員はいないですし、東欧近現代史を専門とする専任教員もおりません。しかし、東欧諸国と西で境を接するドイツ近現代史を専門とする教員はおりますので、卒論を準備するにあたって様々な助言を得ることができると思います。
また、ご指摘の通り、上智大学外国語学部ロシア語学科には、現代ロシアの地域研究を専門とする専任教員がおります。史学科の学生でも、外国語学部を含む他学部や他学科の授業を履修することも可能ですので、ご自身の関心に結びつくようなロシアに関わる授業を受けることも可能でしょう。こうした授業を履修する中で、先生に直接コンタクトを取る機会もあるのではなかと思います。
ご自身のやる気と努力があれば、道は開かれると思います。がんばってください。

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帝政期ローマの都市の研究は可能でしょうか?

質問

上智大学の史学科において、帝政期ローマの都市(特にトリーアなど)の研究については可能でしょうか?

回答

お問い合わせ、ありがとうございます。

本学において帝政期ローマの都市についての研究は可能です。
ローマ世界の研究は、英語が主ですが、地域・分野によっては、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語などの文献があります。それらの文献も読むことができれば、理解が深まります。
本学においては、ラテン語とギリシア語も含め、様々な言語を学ぶことができるので、古代ローマ史を学ぶ環境が整っていると言えると思います。

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ローマ帝国時代の地中海の島々を研究できますか?

質問

上智大学史学科の受験を考えている高校3年生です。
ローマ帝国時代の地中海の島々(特にシチリア島など)について研究したいのですが可能でしょうか?

回答

お問い合わせ、ありがとうございます。

「ローマ帝国時代の地中海の島々(特にシチリア島など)」を研究されたいとのこと、ローマの属州となったシチリアやサルデーニャ、コルシカなどの島々についてということでしょうか。日本ではあまり研究がないですし、卒業論文のテーマとしては少し難しいかもしれませんが、可能です。
「ローマ帝国時代」とは、アウグストゥス以降のいわゆる帝政期のことだと思いますが、それよりも前、共和政期の属州シチリアについては以下の本があります。

・吉村忠典『古代ローマ帝国ーその支配の実像ー』岩波新書、1997年

共和政期の属州シチリアについてならば、邦訳のある史料を使えますので、研究しやすくなります。
地中海の島々は、様々な人々が交流する場となってきました。その様相について学ぶことで、多様でありながらも共通するものが見られる、現代の地中海世界についての理解も深まることでしょう。

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中東イスラーム地域の歴史を学べますか?

質問

私は中東イスラームの歴史と文化について興味があります。史学科で中東イスラームの歴史について研究されている方はいらっしゃいますか?
また、国際グローバル学部における中東イスラーム地域研究とは、イスラームの歴史や文化を学ぶというより石油や女性の人権など現在における諸問題について研究するのでしょうか。

回答

ご質問ありがとうございます。

残念ながら、現在史学科では、イスラームの研究をしている教員はいません。本学であれば、やはり総合グローバルなどを志望なさったほうがよいでしょう。ただし、質問者さんの懸念されているとおり、同学部では現代的課題に取り組むのが目的で、時間軸に沿って歴史や文化を捉えることを主眼としてはいません。上智へ進学されるかどうかはともかく、まずは史学科に籍を置いて、史資料の読解の方法、歴史研究の基礎を学ばれるのがよいでしょう。そのうえで、他学部他学科の先生方、とくにイスラーム研究をされている教員に、アドバイスもらうことも可能かと思います。
ぜひ一度、総合グローバルのほうへも問い合わせてみてください。
ご健闘を心から祈念申し上げます。

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中国残留孤児について学べますか?

質問

上智大学の史学科では中国残留孤児について学べますか? プロレタリア文化大革命時の中国社会の動きと在中日本人の暮らしについても研究したいです。

回答

ご質問ありがとうございます。

本学の史学科では、中国近現代史の担当教員として笹川裕史教授がおられます。ご著書に、『中華人民共和国誕生の社会史』『銃後の中国社会』などがあり、民国期から人民共和国時代に至る中国の地域社会について、造詣の深い研究者です。
また、日本近現代史担当として長田彰文教授がおられ、戦前・戦中の、日・米・中国・朝鮮・台湾などの国際関係史を研究されています。
いずれのゼミに所属しても、残留孤児や在中日本人の研究は可能ですし、他の先生方のアドバイスも受けられるでしょう。
近年は中・日関係の悪化により東洋史を研究する学生が減少しており、質問者さんのような関心を持つ生徒さんは貴重です。
他の大学へ進学されたとしても、ぜひ東洋史研究に邁進していってください。

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明の時代の研究で魅力的なテーマは?

質問

中国史に漠然と興味を抱いているのですが、明の時代が特に気になっています。史学科ではどんな研究をするのでしょうか。また明の時代で特に魅力的なテーマのようなものがあれば教えていただきたいです。

回答

ご質問ありがとうございます。

史学科には、前近代中国史を担当する教員がおりますので、明代史を学ぶこともできます。
具体的には、史学科に入るとまず、1年生の時に概説を通じて基礎を学びますが、中国史に関係する概説では「アジア日本史系概説Ⅳ」(新石器時代~唐代)、「アジア日本史系Ⅴ」(宋~清)が隔年で開講されています。
2年生以降は、各自関心のある地域・時代のゼミナールに所属しますが、前近代中国のゼミでは、研究論文を読み最新の研究動向や研究方法を学んだり、漢文史料を読み込みゼミ内で検討・討論を行います。ゼミには明代史を研究テーマとする学生も所属しています。
 明の時代に魅力的なテーマは色々とありますが、海域世界あるいは北方遊牧世界との関係に注目して、広い視野から明という時代を考える研究が重要だと思います。
また当時経済的に発展していた江南地域の社会・経済・文化などについても、豊富に残される歴史史料を使った研究が可能です。

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社会人から進学される方はいますか?

質問

社会人から進学される方はいますか?

回答

ご質問ありがとうございます。また、回答が遅れまして申し訳ありません。
一時期は、社会人入試を利用して入学される方、あるいは、定年等ののちに学士入学をされる方も一定数いらっしゃったのですが、近年は少ない情況です。
しかし、そういう方がおひとりゼミにいらっしゃると、ゼミの意見交換が活発化しますし、若い学生にも大きな刺激になるようです。
われわれスタッフとしましては、常に、社会人の方の入学をお待ちしています。
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戦国武将の研究はできますか?

質問

私は戦国武将が好きで戦国時代に興味があるのですが、史学科では戦国武将について研究することはできますか?

回答

ご質問ありがとうございます。回答が遅れ、申し訳ありません。
さて、戦国武将の研究とのこと。本学の史学科では、2人の教員が専門です。
おひとりは、近世史ゼミ担当の、川村信三教授。日欧交渉史・キリシタン史がご専門で、戦国時代を研究したい学生は、概ね川村先生のゼミに所属します。大河ドラマ『黒田官兵衛』、ハリウッド映画『沈黙』の時代考証・キリシタン考証もされています。
もうおひとりは、中世史ゼミ担当の、中澤克昭教授。狩猟や城郭・武力の研究がご専門で、真田氏の研究でも知られており、真田昌幸が徳川勢を破った第一次上田合戦の、新史料を発見したことでも話題になりました。
なかなか、これだけのスタッフを揃えている史学科は、他大学にはないと思います。
中世か近世、どちらかのゼミに所属し、もう一方の先生からアドバイスを受けることも可能です。
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選挙権拡大の歴史的過程や背景を学びたいのですが?

質問

私は現代の日本の投票率の低下について関心があり、問題解決のために選挙権拡大の歴史的過程や背景を学びたいと考えているのですが史学科で学ぶことは可能でしょうか?

回答

お問い合わせありがとうございました。回答が遅れ、申し訳ありません。
大変アクチュアルな問題意識でよいと思います。分野としては近現代史になりますが、投票率の低さの原因や背景を問うとなれば、もちろん投票権の拡大の問題のほか、現在の小選挙区制と市民の意思との乖離、いわゆる一票の格差の問題、政治への期待の減退、政治参加や社会運動の忌避など、極めて広汎な事象を扱わないと、納得のゆく回答は得られないのではないかと思います。
そのうえで、質問者さんの問題意識にきちんと応えてくれる学問が、政治学なのか社会学なのか、あるいは歴史学なのか、もう一度検討してみる必要があるでしょう。あくまで過去から現在に至る通時的な変化を扱いたいなら歴史学、現在の複雑な情況を共時的に解き明かしたいなら政治学、社会学などのほうがよいかもしれません。

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女性と演劇について、史学科と社会学科ではどちらが?

質問

私は芸術という点で女性が舞台に立てるようになった成り立ちや、日本特有の宝塚歌劇団にある男役という文化が海外には存在しない理由について学びたいと考えています。女性の格差について学びたいのですが、史学科と社会学科ではどちらの方が学びやすいなどはありますか?

回答

お問い合わせありがとうございました。また、回答が遅くなり申し訳ありません。
簡単にいえば、現代の事象を共時的に扱うならば社会学、過去からの流れを踏まえて考えるならば歴史学のほうがよいだろう、と思います。
近年はジェンダー史研究が大きな発展を遂げており、そのうち異性装の歴史は、宗教や芸術の如何を問わず注目を集め、専門の研究書や入門書も刊行され始めています。現在、本学科にはジェンダー史を専門に研究している教員はいませんが、東洋史には大澤正昭名誉教授以来女性史研究の伝統があり、西洋史でも井上茂子教授が、『女の皮膚の下』という女性史・身体論の名著を翻訳しています。日本史の北條勝貴教授にも、東アジア前近代の性的マイノリティーに迫った論文があります。社会学その他、他学科の先生方にもアドバイスをいただきながら、本学科で、演劇における異性装を卒業研究にまとめてゆくことは可能でしょう。
ちなみに、女性が男性の役を演じることは、宝塚歌劇団だけでなく、オペラのズボン役などにみることができます。それから、宝塚歌劇団の成立は必ずしも「女性の地位の向上」ではなく、温泉街において男性客へ「若い女性の出し物をみせる」という、男性優位社会の眼差しが前提となっていたことにも注意が必要です。

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