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受験生 Q & A

史学科では学部で考古学を専攻できますか?

質問

留学生ですが、史学科では学部段階で考古学を専攻できますか?

回答

質問ありがとうございます。
残念ながら、本学科は文献史学中心の歴史学教育を行っていますので、考古学を体系的に勉強することはできません。
もちろん、日本史・東洋史・西洋史の古代を扱う教員は、考古学について一定の知識やスキルを持っています。国立歴史民俗博物館の上野祥史准教授をお招きした、「歴史学特講(東洋考古学)」も隔年開講しています。また、総合グローバル学部の丸井雅子教授の授業を受け、東南アジア考古学を学ぶこともできるでしょう。
しかし、それらはあくまで補足的な内容に過ぎず、考古学の基礎知識や発掘技術を順序立てて学び、実習などを行うカリキュラムは存在しません。
よって本学科では、考古学を「専攻」することはできません。
老婆心ながら、首都圏の私立大学で考古学教育が盛んなところを挙げますと、明治大学、早稲田大学、法政大学、駒澤大学、國學院大學などです。確認してみてください。

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史学科では、第2外国語としてフランス語を学べますか?

質問

第2言語としてフランス語も学びたいのですが、史学科ではフランス語を選択する事ができますか。また、第2言語は4年間学ぶ事ができますか?

回答

質問ありがとうございます。
史学科の指定第2外国語は、フランス語、イタリア語、ドイツ語、イスパニア語、中国語、韓国語の6つ、さらにロシア語、ラテン語、ポルトガル語、インドネシア語、フィリピン語、アラビア語となっています。
前半6つは1〜5のレベル、他は概ね初級・中級・上級の3レベルに分けられています。
したがいまして、もちろん、第2外国語としてフランス語は選択可能、ご本人の努力に応じて、4年間学習することは可能です。
とくに西洋史では外国語スキルの熟達が求められ、西洋近世史のゼミなどはフランス語の能力は必須となります。
ぜひ、フランスへの留学なども視野に入れて、一生懸命学んでいただきたいと思っております。

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各国の近代化について学びたいのですが、可能ですか?

質問

各国の近代化や近代化の国民の精神について学びたいのですが可能でしょうか?

回答

質問ありがとうございます。
近代化論は、現代歴史学の極めて重要なテーマで、恐らく、史学科のある大学ならば、どこへ進学しても、何らかの形で学ぶことはできるでしょう。しかし、一般には近代化論は、進歩史観的に肯定的に受けとめる傾向が強いのではないかと思います。日本でも、徳川時代の旧弊が解体されて進歩的な明治時代が開かれるという、司馬遼太郎の小説に示されるような歴史観が一般的でしょう。しかし現代歴史学は、それとは対照的な方向で近代を捉えています。例えば、一般には進歩発展の到達点とみられている近代国民国家などは、本当に理想的なシステムかどうか、綻びのみえる資本主義とともに検証に付されているところです。日本史学界でも、明治維新を批判的に捉える傾向が強くなっており、明治を「現代に通じる生きづらさの始まった時代」と位置づける研究もあります。過酷な競争と社会的格差の拡大が深刻になり、一方で前近代的なセーフティネットがどんどん破壊されていったためです。〈発展〉の幻想をしっかり批判しながら、現代を再考する視野を養ううえでも重要な研究領域ですね。
本学の史学科では、日本近現代史の長田彰文教授が日本・朝鮮・台湾・アメリカの国際関係史を、東洋史の笹川裕史教授が主に中華民国・中華人民共和国の成立史・社会史を、西洋史の井上茂子教授がドイツ・ナチズムの歴史を専門に研究しています。また、外国語学部や総合グローバル学部、国際教養学部には、世界諸地域の近現代を研究している教員が複数おります。これら教員の開講している授業や直接の指導に触れることで、皆さんの問題意識を深めることは可能と思います。

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世界各地の墓地や埋葬について学べますか?

質問

日本に限らず、世界各地の墓地や埋葬、に興味があります。貴学でそういった内容を学ぶことはできますか?

回答

質問ありがとうございます。
まず、これまでの回答をみていただけば分かるのですが、歴史学の対象として突拍子もないものでない限りは、大学の史学科ではあらゆる事象を研究することができます。教員は、学生の問題意識を可能な限り大切にし、それを育て、発展させてゆくのが責務ですので、その点は安心して下さい。
ただし、教員の専門によって、得意な分野、不得意な分野が存在するのも確かです。
その点から考えてみますと、現在、日本古代史担当の北條勝貴教授、同中世史担当の中澤克昭教授、同近世史担当の川村信三教授、東洋前近代史担当の大川裕子准教授、西洋古代史担当の中川亜希准教授、同中世史担当の藤崎衛准教授、同近世史担当の坂野正則教授は、専門が宗教史をカバーしており、喪葬・墓制についても造詣が深く、なかには具体的な研究業績を持つ教員もいます。
1年生で学ぶ「概説」や、2年生以上で学ぶ「特講」では、喪葬・墓制について言及される、あるいは中心的に取り扱われることもあるでしょう。
現実的に卒業論文を書くうえでは、どこか専門的な時代・地域を決めてゼミに所属していただかなくてはなりませんが、2年生では複数のゼミに所属することも可能ですし、また指導担当ではない教員からもアドバイスを受けることができます。
本学科はグローバル・ヒストリーを標榜していますので、広い関心を持つ学生さんは大歓迎です。

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1830年から現在に至る、中国と世界の歴史を学べますか?

質問

上智大学で、1830年から今までの中国と世界の国の歴史を学ぶことができますか? 例えば、阿片戦争の原因を探すこと。

回答

お問い合わせありがとうございます。
本学科のアジア・日本史系:中国近現代史担当の笹川裕史教授は、『銃後の中国社会―日中戦争下の総動員と農村』『中華人民共和国誕生の社会史』などの著書があり、主に日中戦争期の中国社会のありさまを研究されています。しかし、近現代の中国の激動を理解するためには、当然清国末期の情況、同国をめぐる国際関係を紐解いてゆかねばなりません。前代にまで遡って指導することも、珍しくないことです。これまで笹川教授のゼミに所属してきた学生のなかにも、アヘン戦争その他をテーマに卒業論文を書いたひとがありました。
本学科はグローバル・ヒストリーの構築を標榜していますので、同時代の西洋史、日本史でも、当時の国際関係を意識しながら研究が進められています。学生も2年生までは、複数のゼミに在籍しながら(例えば中国近現代史と西洋近現代史、中国近現代史と日本近現代史など)、より広い視野で専門的な研究の知識・技術を学ぶことができるカリキュラムとなっています。また、複数のゼミに所属していなくとも、他分野の教員から指導を受けて研究を進めてゆくことは可能です。
皆さんのモチベーション次第で、問題意識をどのようにでも深めてゆくことはできると思います。

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日韓関係の政治史、法制史を学べますか?

質問

日韓関係の問題解決に向けて日韓の政治史や法制史を研究したいと思っています。貴学文学部史学科ではそういったことは学べるでしょうか?

回答

せっかくご質問をいただきながら、ご返事が遅くなり申し訳ありません。
日韓関係の問題解決に向けて、日韓の政治史や法制史を研究されたいとのこと、先鋭な問題意識で素晴らしいと思います。

現在、本学科のアジア・日本史系:日本近現代史を担当している長田彰文教授は、日本・韓国・アメリカ・台湾など、近代東アジアの国際政治史が専門で、『セオドア・ルーズベルトと韓国』『日本の朝鮮統治と国際関係』『世界史の中の近代日韓関係』などの著書があります。
学界の最先端のレベルで基本事項を学ぶ「超領域・隣接学概説」、より教授の研究関心に沿った専門的な「歴史学特講」など、あなたの関心にかなう授業に出会うことは可能かと思います。そのまま長田教授のゼミで、ご自身のテーマを深めてゆかれればよいでしょう。
また、よりアクチュアルな問題に触れる「政治学」、同時代の西洋史「歴史学特講(西洋近現代政治社会史)」、東洋史「歴史学特講(中国近現代社会政治史)」などを通じて、一層広い視野での研究も可能になると思います。

しかし、上智大学には史学科のほかに、あなたの関心に合致する学科として、総合グローバル学部総合グローバル学科もあります。
ひとつの事象を歴史的に深く掘り下げたいなら史学科ですが、課題解決型の実践へ結びつけてゆこうとするなら、総合グローバルのほうが適しているかもしれません。
そちらのほうの情報も入手され、将来のことも考えながら、進学先を決定されるのがよいだろうと思います。

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関東大震災の歴史を研究できますか?

質問

関東大震災の歴史を研究することはできますか?

回答

ご質問への回答が遅れ、申し訳ありません。
皆さんの問題意識に応じて、研究の枠組みを提示することは可能です。

本史学科は、東日本大震災の際、仙台の東北学院大学に協力して、被災した文化財のレスキュー活動に従事した経緯もあり、教員の災害・防災・減災に対する意識は高いと思います。
アジア・日本史系の北條勝貴教授は、東アジア環境文化史が専門で、災害史にも多くの業績があり、『日本災害史』『日本歴史災害事典』などにも執筆しています。同じく日本近現代史担当の長田彰文教授は、韓国・台湾・アメリカ・日本などをめぐる近現代政治史がご専門ですが、関東大震災を国際社会がどのように受けとめたかに関する研究もあります。

皆さんの関わり方次第で、研究を深めてゆくことはいくらでもできるはずです。

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感染症の歴史を研究できますか?

質問

感染症の歴史を研究することはできますか?

回答

ご質問への回答が遅れ、申し訳ありません。
まず、これまでの回答をみていただけば分かるのですが、歴史学の対象として突拍子もないものでない限りは、大学の史学科ではあらゆることを研究することができます。教員は、学生の問題意識を可能な限り大切にし、それを育て、発展させてゆく方法を示すのが責務です。
ただし、教員の専門によって、得意な分野、不得意な分野が存在するのも確かです。
その点から考えてみますと、現在、本史学科には、感染症の歴史そのものを専門にしている教員はいません。しかし、政治史や社会史、文化史などの視点から、感染症その他の病の歴史に言及したり、論考を上梓している教員はあります。それぞれが担当する「概説」「特講」などの授業でも、「病の歴史」そのものをテーマに開講された年がありました。現在、大学院でも、医学史を研究している院生がいます。
しっかり問題意識を持っていれば、それに応える枠組みを提示することは可能と思います。

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第二次大戦の日本の戦争について学べますか?

質問

第二次世界大戦における日本の戦法、武器、生活や他にもあらゆる戦争について深く学びたいと考えております。戦争史などは学べるのでしょうか?

回答

質問ありがとうございます。
まず、どんな質問にも最初にお答えしていることですが、基本的に大学は自分の問題意識に基づき、研究を進展させてゆくところです。
指導教員は、可能な限り皆さんの関心をより専門的に育てるような形でアドバイスしてゆきますので、頭ごなしに否定をすることはありません。
あとは、教員の専門研究の性質によって、指導のあり方が変わってくることはありえますが、学生の皆さんの多様な興味に対応できるような教員を配していますので、概ね問題はなかろうと思います。
戦争は、日本史・東洋史・西洋史といった分野、古代から現代に至る時代を問わず、政治・経済・社会、および地球環境にも多大な影響を及ぼすファクターです。よってどの教員も、それぞれの専門領域における「戦争」について、講義や演習でそれなりに扱っており、毎年の卒業論文でも、テーマとする学生は少なくありません。日本史に限ってみても、古代史の北條勝貴教授には日中の兵法の比較に関する論考がありますし、中世史の中澤克昭教授は城郭史や武力の歴史が専門です。
そして、日本近現代史の長田彰文教授は、東アジア国際関係史が専攻ですが、日本の近代戦時代の政治・外交に関する多くの論著を公刊されています。
戦争に関して、さまざまな面からアプローチすることは可能と思います。

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他学部の学生でも史学科の講義を学べますか?

質問

理工学部志望の受験生です。他学部の学生でも史学科の講義を受講することは可能でしょうか? また、学部で主に物理学を学びながら世界の気象災害の歴史やその当時の社会の動きについても学部ことはできますか?

回答

質問ありがとうございます。
もちろん、他学部他学科でも、史学科の授業を受講することは可能です。
「演習」(ゼミ)など一部の科目は、「他学部他学科生受講・否」となっていますが、大部分の「講義」科目は、他学部他学科生へも開放されています。詳しくは、専攻する学部学科の『履修要覧』を確認していただきたいのですが、一定限度までは、卒業単位に換算することも可能なはずです。
現時点の史学科開講の授業で、気象や災害の歴史そのものを講義している科目はありませんが、環境史・環境文化史を専門にしている教員は複数いますので、多くの「概説」や「特講」で、気候変動や災害の影響、それらへの適応の問題は前提として語られますし、トピックとしても扱われることもあります。
必要ならば、担当教員に参考文献、勉強の方法などを質問することもできるでしょう。

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