第二次世界大戦の海戦や日本艦について学べるでしょうか?
質問
第二次世界大戦の時に起きた色々な海戦や、その時に活躍、または沈んでしまった日本艦や外国艦について詳しい先生、そういった事を学べる講義はありますか?
回答
ご質問ありがとうございます。
本学科の近現代史担当は、ヨーロッパ・アメリカ史系が、ナチス・ドイツがご専門の井上茂子教授、アジア・日本史系が、国際交渉史がご専門の長田彰文教授です。お2人とも、もちろん当該期の軍事史について広い知識をお持ちですが、残念ながら、軍用兵器や具体的な戦闘過程についての専門的業績はお持ちでなく、それを主題とした講義も開講されていません。
歴史学では、戦争や軍事、兵法や兵器も重要な研究対象ですが、むしろそうしたモノの生産、機能、影響などについて時代・社会との関係から意味づける作業が主要になってきます。例えば、現在明治大学登戸キャンパスのある場所には、かつて陸軍登戸研究所があり、風船爆弾をはじめとする秘密兵器の開発を行っていました。歴史学は、その風船爆弾そのものよりも、そうした兵器が立案・開発されるに至った経緯、無差別殺戮兵器の製造に従事したひとびとの葛藤、実際に発射され、アメリカに着弾したそれらが同国民や政府に及ぼした影響などについて、広く詳しく研究してゆきます。爆弾自体に関する研究は、文系よりも理系の技術的な分野、あるいは双方に軸足を置いた科学史などの分野になろうかと思います。
あなたが関心をお持ちの分野は、具体的な戦闘過程の研究も含めて、現在、一般の私立大学ではなかなか開講されていないだろうと思います。それこそ、防衛大学の扱うものになるでしょう。あるいは、各大学にサークルとしての戦史研究会は存在しますので、それらに所属しつつ関心を深めてゆくのがよいかもしれません。