北欧の女性史を研究できますか?
質問
私は近代の女性解放史に興味があります。北欧を専門とする先生がいらっしゃいませんが、入学後に北欧の女性史を中心とした研究を行うことは可能でしょうか?
回答
ご質問ありがとうございます。
もちろん、学生さんの関心に沿って研究を深めてゆけるよう、種々アドバイスをすることは可能です。これまでにも北欧史で卒業論文を書いた学生はいましたし、なかには大学院まで進み、専門の学術論文を発表した学生もいました。女性史についても同様です。
大学は、ただ受動的に教員からの情報を消化してゆくのではなく、能動的に自分の問題意識を深め、発展させてゆく場所です。われわれはその手伝いをするのが仕事ですので、極力皆さんの初心をやせ細らせることなく、学術的に実現可能な形へ導いてゆくよう心がけています。専門とする領域が違っても、研究を大成できるよう、情報の収集の仕方、史料の読解の仕方、論文としての構築の仕方などは教授可能です。
ただし、より専門的なアドバイスが必要ならば、北欧史を専攻している教員のいる大学を目指すべきかもしれません。東海大学文化社会学部には、国内唯一の北欧学科があり、同じ志を持つ学生が集まっているので、学生どうしでの情報交換や切磋琢磨が可能でしょう。首都圏では、早稲田や立教、一橋などで北欧史が講じられています。大学院まで進むと委託聴講制度があり、協定を結んでいる他大学の授業を修了単位として履修できるのですが、立教の小澤実先生(NHKのアニメ版『ヴィンランド・サガ』監修)にはわれわれもお世話になっています。他大の情報も集めてみてください。
以前、類似の質問がありました。それに対するリンク先の回答も参照して下さい。