学生のブログ

  • キャンパスヒストリープロジェクト:作成過程と感想

    2024/10/04
    2024年春学期、英語学科・山中美潮助教が担当するIntroduction to Digital Historyでは、上智大学史をテーマに学生がデジタル・プロジェクトの作成に取り組みました。受講生の声を紹介します。   自分はIntroduction to Digital Historyのキャンパスヒストリープロジェクトにおいて、学生紛争における一号館にまつわる出来事を主題として、抵抗の象徴としての側面に注目しました。 このトピックに注目した理由としては、実際にソフィア・アーカイブズを訪問した際に、学生紛争時の写真を目の当たりにし、今まで自分が持っていた上智に対するイメージが覆されると共に、非常に関心を抱いたためです。 学生紛争が戦後史の中でも大きな出来事だったこともあり、一連の日付の記録が明確だったので、時系列を意識して、Timeline JSを使用しました。 資料は主に上智新聞から引用し、その時期に注目された学生紛争事件や大学の対応などをまとめて行きました。 一つあったトラブルとしては、上智のとある公式文献に、欲しい情報と写真がほとんど書いてあったため、一つの情報源に頼り切らないようにすることに苦戦しました。ですが、その文献内にある日付などから逆に辿っていき、先述のように、当時の上智新聞などを見てみることで、情報源の多様性を保ちました。 このプロジェクトを通して、今の上智の一般的なイメージとはかなり異なる出来事が、戦後の日本の国家史、そして教育史の一部として、さまざまな考えを持つ人々がぶつかり合うことがあったことを学びました。そして、今まで隠れていた自分の属するコミュニティの側面を自分で発見し、人々に伝えることができたことに面白さを感じました。加えて、コミュニティの大小や特性に関わらず、様々な面で、隠されてきた、または時間の経過とともに薄れていった記憶や歴史があるものだと学びました。 このようなプロジェクトを行うことで、イメージが覆される、または他の人にその衝撃を共有し、コミュニティの本質などに近づくことができ、コミュニティそのものを洗練させ、より良い大学や教育機関、企業、さらに国などまで多様レベルでの改善につながると自分は考えます。各人が周囲の出来事に関心を寄せ、記録や記憶をすることが、これを支えることにおいて重要です。なので、是非、より多くの人に、今まで関心を寄せてこなかった、自分の属するコミュニティの記憶や記録を一度覗いて見ることをおすすめします。 英語学科 飯田旺介<続きを読む>
  • 第10回北米研究コースの卒論発表会が行われました

    2024/02/17
    2024年1月27日に、毎年恒例の外国語学部北米地域研究コースの卒業論文発表会が行われました。小塩和人先生、出口真紀子先生、石井紀子先生、飯島真里子先生の各ゼミに所属する学生が参加し、10名の2023年度卒業予定者が論文を発表しました。 昨年と同様、発表者はゼミ順ではなく、Business, Culture, Cultural Psychology, History, Gender, Race/Ethnicityの6つのテーマごとに登壇し、1人10分以上かけてじっくりと各々の研究内容を解説しました。それぞれの研究は、同じ「北米研究」の括りの中でも、着眼点・研究動機・研究手法などの様々な点で異なりますが、どの学生の発表からも、関心のあるテーマから問いを抽出し、研究を進め、卒業論文という形に落とし込むまでの努力が感じられ、大変学びの多い発表会となりました。2年間のゼミを通じて、学生が興味のあるテーマについて理解を深められるのは、幅広い分野の勉強が叶う英語学科ならではの良さであると思います。また、ご卒業されたゼミの先輩方や、3年生の後輩達も集い、発表の度に会場はあたたかい拍手で包まれました。 英語学科では、卒業論文の執筆は学生個人で選択できるカリキュラムを採用しています。論文を完成させるまでには、思うように書くことができず悩んでしまうこともありましたが、あえて書くと決めたことで、自分の選んだことは最後までやり遂げよう、という意志と責任感を持つことができたと思います。このカリキュラムは、卒業論文の義務に縛られることなく、関心のある分野を自由に勉強してほしい、という大学側の意図が込められていると思いますが、大学生活の学びの集大成として、卒業論文に挑戦したことは、この場でしか叶わない貴重な経験になりました。   発表会の最後に、先生方からコメントをいただき、写真撮影を行いました。本年度で定年退職される小塩和人先生は、「見晴かす 大海原の岸にたち ひとつの星を見つめゆくべし」という詩をご紹介いただきました。2020年度のコロナ禍に入学した4年生は、最初の1年半はオンライン授業となり、思い描いていた大学生活とは異なる日々を送ることとなりました。しかし、試行錯誤しながらも大学での学びに励んだ経験は、人として成長する機会を与えてくれたと思います。今回の発表会では、留学後に卒業論文を執筆した学生も数名参加しました。パンデミックを含め、日々変わりゆく社会情勢に臨機応変に対応しながら、各々の目標を達成させる芯の強さを感じました。大学を卒業し、これからそれぞれが決めた道へと進むこととなりますが、上智大学で学んだことを活かし、一つの星を見つめて、しっかりと歩んでいきたいと思います。これまであたたかくご指導くださった先生方、共に歩んでくれた学友に、心から感謝いたします。ありがとうございました。 報告担当: 英語学科 相良汐子<続きを読む>
  • 第9回 英語学科生による卒業論文発表会(北米・アジア研究コース)が行われました

    2023/02/13
    2023年1月28日に毎年恒例の外国語学部北米地域研究コースの卒業論文発表会が行われました。コロナ禍でオンライン開催が続いていましたが、今年は3年ぶりに対面での開催が実現しました。小塩和人先生、出口真紀子先生、石井紀子先生、飯島真里子先生の各ゼミに所属する学生が参加し、18名の2022年度卒業予定者が論文を発表しました。 会場では発表者のみならず、発表者の応援に駆けつけたゼミの3年生や、ゼミ見学に来た2年生の姿も多く見られました。教室がこれほどに埋まっている様子からは、コロナ前のキャンパスライフが思い出され、感慨深かったです。 発表会では、Film, history, race, culture, sustainability, genderなどの多様なテーマについて、各々の学生が7分程度でプレゼンをしました。今年は飯島先生のゼミからアジア研究コースの発表者も1名参加し、バラエティに富んだ発表が行われました。研究テーマについての知識がない聴衆にもわかりやすい説明が、英語、日本語、ときには双方を混ぜ合わせてなされる様子は、英語学科の教育理念が体現されていると感じました。また、発表会の最後にはそれそれのゼミの担当教員がフィードバックを行いました。 そのような多様なテーマに沿って卒業論文を書き上げ、プレゼンテーションする姿は全員が生き生きとしていました。これも1人ひとりが「好き」を突き詰めたり、社会に対する「問題意識」に真正面から向き合うことが出来た結果だと思います。 楽しい瞬間だけではなく、卒論を書き上げていく中で数々の困難も経験しました。考えていたように議論が進まなかったり、欲しい資料に辿り着けなかったり…。そんな時は週1回のゼミで学友や教授に相談することで、多角的なフィードバックをいただくことが出来ました。その場で不安を共有することで、ほっと安心できた瞬間も覚えています。上智大学にはバックグラウンドも興味も様々なメンバーがいるからこそ、各々の知識を集結し、高め合えることの尊さを学びました。 卒業まで残り数ヶ月となりました。学生生活を振り返ると、英語学科には交換留学や海外研修、卒論執筆など貴重な機会で溢れていました。しかし、手を伸ばしてやり遂げるかは全て自分次第。そこで卒業論文という一つの財産を残せたことは、このVUCA時代を生き抜く自信になりました。 最後に、切磋琢磨した学友、温かく見守り、手を差し伸べていただいた教授方、刺激的な場となってくれた上智大学に。「地球社会のためにグローバルに考え、ローカルに行動していける」そんな人になるための第一歩を踏み出せたと思います。ありがとうございました。 報告担当: 英語学科 國方温香、鈴木れん<続きを読む>
  • 「北米研究コース学生による歴史展示」

    2022/03/28
    外国語学部北米研究コース専攻の学生が、「2021年度千代田学事業提案制度」の支援を受けて、調査した結果の一部を、6号館1階展示スペース3および図書館1階で、企画展「千代田区の歴史発掘―占領下のアメリカ文化―」として公開しています。6号館1階では、今から約75年前に建てられた住宅地区に焦点をあてた研究の成果をパネルやモニターで紹介しています。第二次世界大戦直後に占領軍から本学に払い下げられ、学生寮などとして使用されていた Quonset House(かまぼこ兵舎)の写真も見ることができます。一方、図書館1階では、アメリカ・カナダ研究所が所蔵する、『占領軍調達史』をはじめとする貴重資料、および1940年代後半に発行された住宅雑誌や児童書などを紹介。また、同研究所の占領研究成果であるオーラルヒストリーコレクションのカセットテープも多数展示しています。<続きを読む>
  • 新3年生のためのキャリアガイダンス

    2022/02/16
    キャリアセンターでは、学部新3年生(現2年生)を対象に、3/1(火)13:30~15:10に、「新3年生のためのキャリアガイダンス~①大学生活後半のプランを考える~」をオンライン開催いたします。 「新3年生のためのキャリアガイダンス」は、この回を皮切りに、春学期授業期間前に計3回開催いたします。 3/15(火)「~②将来働く業界や企業を探る~」 4/7(木)「~③自分自身を知る~」(時間、開催形式は①に同じ)。<続きを読む>
  • 第13回知の上南戦参加記

    2021/11/04
    ~第13回 知の上南戦参加記~ 秋も深まり肌寒くなっている頃、10月30日(土)に毎年恒例の大学間交流の「知の上南戦」が行われました。今年は13回目の開催となり、南山大学からは上村ゼミ、平松ゼミと森山ゼミ、そして上智大学からは小塩ゼミが「知の上南戦」に参加し、総勢21名の学生が集まりました。今年もコロナ禍の関係で去年に引き続きオンラインでの開催となりました。 まずは各ゼミの紹介から始まり、次に各大学のゼミの代表者とグループによる研究内容の発表がそれぞれ25分程行なわれました。発表後は教授や学生から発表に対する質疑応答の時間がそれぞれのゼミに10分間設けられました。 最初は、上智大学小塩ゼミのゼミ生6名による全体発表でした。研究テーマは、 “Dependents housing in Chiyoda-Ward after WWII” でした。日本がアメリカ軍に占領されていた1945年から1952年までの期間に、アメリカ軍の兵士とその家族が千代田区でどのような生活を送っていたのかについて発表しました。千代田区の当時と現代の写真と歴史資料を使いながら、アメリカ軍の生活を詳しく発表して下さり、とても分かりやすく素晴らしい発表でした。 次は、南山大学平松ゼミの中村さんの発表でした。研究テーマは、 “The Relationship between Women Legislators and Local Political Communities in the U.S.” でした。アメリカ女性の法律制定者と地域の政治共同体の関係性について、ミズーリ州の議員であるCori Bush(コリー・ブッシュ)を例に、現状を発表して下さいました。アメリカの女性議員がどのように地域の課題を解決し、そして男女平等を実現する為にどのような行動を起こしているのかを学ぶことができ、非常に興味深い内容でした。 最後は、南山大学平松ゼミの番場さんの発表でした。研究テーマは、 “The Usefulness of Majority Rule in Democratic Education” でした。多数決が民主主義教育にどの程度有効的なのかを理由も交えて発表して下さいました。多数決には多数派の意見だけでなく、少数派の意見も含まれており、民主主義教育で多数決を正しく行うことで少数派を大切にすることが出来ると学び、 多数決について考えさせられる内容となりました。 発表後はゼミ生を6人のグループに分け、親睦会を行いました。上智大学と南山大学のゼミ生がお互いに今どのような研究を行っているのかを発表し、普段のゼミの様子などを話しました。楽しく交流をし、親睦を深めることが出来ました。 第13回「知の上南戦」を終えて、今年もオンラインでの開催となりましたが、大変有意義な1日となりました。どの発表も非常に興味深く、様々な事を学ぶことが出来ました。また、教授や学生から沢山の質問やフィードバックを頂いたことで、今後の研究の励みになり、両大学の仲も深まったと思います。来年こそは対面で合同ゼミ発表会が行えればと思っております。 今回の合同発表会を糧に、両大学のこれからの研究が進むことを願っております。   (報告者:本学科3年 塚村宙)<続きを読む>
  • GRADUATION FILM PROJECT TO SCREEN AT TOKYO LIFT OFF FILM FESTIVAL

    2021/06/04
    2020 Graduate from the Department of English studies, completed her graduation film in the British Creative Culture Seminar Class. The film is a loose adaptation of a British short story, reset in Japan, a surreal commentary on the infantilisation of Japanese women. Yue is currently completing an MA at the Catholic University of Milan on their Screenwriting and Production program. Her graduation film, Cupboard Girl will pay at the online Film Festival, Tokyo Lift Off, all this month. It was also selected and screened previously at the Orlando International Film Festival in Florida. Part of the screenplay, which Yue wrote in English, was published in the 2019 edition of Angles, <続きを読む>
  • Announcing Issue 6 of Angles: A journal of New Writing

    2021/03/31
    The Department of English Studies is excited to announce the sixth issue of Angles, a student journal of new writing, published in March of 2021. Over the course of six issues, the editorial team at Angles has published more than 130 pieces of student writing. During that time, a dedicated group of student editors worked to gather material, consult with writers, and design and layout the journal for printing. A part of our sixth issue centers on the life and the experience of our writers during the pandemic. It is one of our most personal issues to date and contains more than twenty pieces of writing that span a variety <続きを読む>
  • 第12回知の上南戦参加記

    2020/12/01
    「第12回知の上南戦参加記」 11月7日、南山大学からは上村ゼミと平松ゼミ、上智大学からは小塩ゼミが第12回知の上南戦に参加しました。例年だと対面でのイベントですが、今年はコロナウイルスの関係でオンラインでの開催となりました。直接お話することはできませんでしたが、他のゼミ生の方の発表を聞くことによって、私自身のモチベーションもとても上がりました! まず各ゼミの紹介がありました。 はじめに発表してくださったのは、南山大学上村ゼミの櫟原さんでした。「Democracy Promotion(民主化推進)」をテーマに論文を書かれていて、普段民主化へのアプローチ等を考えたことのなかった私にとってとても新鮮な学びとなりました。 次は南山大学平松ゼミ全体での発表でした。「Supreme Court of the United States」をメインテーマとして、アメリカ合衆国における最高裁判所について、現在進行形のトピックも交えながらのプレゼンを行ってくださり、大変興味深かったです。 3番目は上智大学小塩ゼミの大西さんによる発表でした。「なぜストーンウォールがGay rights movementのシンボルになったか」というテーマを主に歴史的観点からお話してくださりました。   最後も同じく小塩ゼミの木村さんによる発表でした。「1950年代から1970年代における米国の航空会社の広告戦略」というテーマを扱っており、時代に応じて客層が求めていることがこんなにも違うのだなと新しく知ることが多かったです。 どのプレゼンも内容が深堀りされていて、皆さんの熱心な研究成果をみることができて大変刺激になりました。質疑応答の時間も鋭い指摘がありながらも、より理解を深めることができたのではないでしょうか。このご時世でオンライン開催となった第12回知の上南戦でしたが、例年と同じようにとても有意義な時間を過ごすことができました。来年はぜひ対面で学びだけではなく仲も深められるよう願っています。皆さんお疲れさまでした! 英語学科 上倉美衣奈 小林茅咲<続きを読む>
  • Sophia Graduate Film Accepted at Film Festival

    2020/10/30
    Yue Ran, who graduated this year from the Department of English Studies  has had her graduation thesis film, Cupboard Girl, accepted at the Orlando International Film Festival. The main cast of this film is played by another 5th year student of our department, Megumi Sakaue. The film will be online from October 30th. Yue’s film was an adaptation of a short story by the British writer, Ian McCewan. Some scenes from the screenplay were published in last year’s Angles. Yue is currently enrolled in the Masters Program in Screenwriting and Production at the Catholic University of Milan. See the web address below for the webpage for Yue’s film on the <続きを読む>