こんにちは。英語学科3年の水谷 百恵です。
私はSummer Teaching Programという英語学科生によるボランティアサークルに所属しています。略してSTPと呼ばれているこのサークルについて紹介させていただきたいと思います。
STPは一年を通して活動していますが、本番とも言えるメインイベントは夏休みです。1週間前後それぞれの地域に赴き、現地の子供達に英語を教えます。国内に6地域、海外に1地域とグループを構え、私はその中のSTP足利のメンバーでした。足利市は栃木県に位置し、今年は8月4日~11日の間、小学5年生から中学3年生を対象に授業を行いました。今年、無事にSTP足利は発足して11年目を迎えることができました。
まず、11代目として最初のイベントはフレッシュマンウィークです。新入生を獲得するため、各地域工夫をこらしたプレゼンテーションを行います。ここで私もSTPへの所属を決めましたが、どの地域にも個性があり、自分に合った地域を選ぶことができます。私は足利が一番明るい雰囲気を持っている印象を受けたので所属を決めました。もともと子供が好きで、ボランティア活動に興味があったのに加え、ここでの先輩方の人柄に惹かれたのがSTPに入ろうと思った決定打です。
足利は総員数が24名と決まっています。11代目は3年生8名、2年生9名、1年生7名の構成でした。男女数も男子8名、女子16名の形を取っています。新入生が入って、まず初めにトリオ決めを行います。トリオとは3人1組でグループを作り、そのグループごとにクラスを受け持ちます。週一度のミーティングの他にトリオのみで集まるトリオミーティングもあり、授業の準備などを全て共に行うので仲は大変深まります。私は2年生女子、1年生男子と「森と愉快な仲間たち」というトリオを組みました。
それから毎週少しずつ本番に向けて準備を重ねていきます。手作りテキストの作成、授業の進行や内容など決めることが沢山ありますが、春学期は親睦を深めるイベントが多々あり、それも楽しみの一つです。私の中では昭和記念公園のピクニックが印象に残っています。
さて、いよいよ本番になりますが、まずティーチング初日はオリエンテーションとして英語を使ったゲームを行い、生徒の緊張をほぐします。伝言ゲームやクイズ、歌を歌うなど様々な催しで大いに盛り上がりました。その後、クラスごとに分かれ、授業が始まります。私は小学5年生を担当しました。生徒たちは予想以上に授業に興味を持ってくれて、そして一生懸命私たちのテキストを取り組んでいました。そのような姿から、子供たちの学ぶ楽しさ、興味のあることへの探究心の強さが伝わってきて、大きな達成感があります。教えた筆記体を練習して覚えてくれたり、日に日にクラスで積極的に発言するようになる生徒たちの成長を感じることができるのがSTPの醍醐味でもあると思います。
ティーチング期間中は、教室での授業の他に英語を使った運動会や、クッキング、映画鑑賞の時間も設けています。運動会は企画運営も全て私たちが行いますが、生徒たちは毎年大変楽しみにしてくれています。
ティーチング最終日では、各クラス英語を使ったパフォーマンス発表します。私たちのクラスは将来の夢を絵で描き、それを英語で説明し、歌を歌い、最後にカップソングを演奏する発表をしました。練習でうまく演奏できなかった子が本番で完璧にできていたり、生徒が本番までに家で練習してきてくれたりなど、ここでも生徒の成長を感じることができます。1週間ともに過ごした生徒との別れは本当に悲しく、胸が痛いです。今も手紙を送ってくれる子がいますが、とても仲良くなります。
24名という大所帯なので、楽しい時ばかりではありませんが、24名全員でひとつの大きなプログラムを成功させるという達成感は何にも代えがたく、大切な仲間を得ることができました。生徒との交流を通じてだけでなく、組織の中で動いていくことを通じて多くのことを学びました。特に私たち同期8名は3年間ともに活動してきたので、このメンバーで活動を全うし、引退することができた感動はひとしおでした。
また、STP足利は足利市の生涯学習センターの職員の方々のご協力の元運営しており、参加者の生徒も100名を超えます。そのような壮大なイベントに自分が参加できたことは大変幸せでしたし、学生時代に最も頑張ったこと、そして思い出深かった出来事として胸を張っていえます。
STP足利11代目のメンバー
筆者が担当した小学5年生クラス