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皆さんこんにちは、ロシア語学科3年の山下悠也です。9月9日からカザフスタンはアルマトイのカザフ国立大学(Казахский Национальный Университет им. Аль-Фараби、以下КазНУ)に留学しています。留学は私費の休学留学で、来年夏までおよそ10ヶ月の予定です。
このブログではアルマトイでの留学生活の様子を率直に書き記すつもりです。このブログがアルマトイやカザフスタンでの留学生活を考えている学生の皆さんのお役に立てれば幸いです。
さて今回は、カザフスタンの基本情報とアルマトイに2週間暮らしての感想をお伝えします。カザフスタンは中央アジアに位置する国で、世界第9位という広大な面積を誇っています。アルマトイはカザフスタン南東部、キルギスとの国境近くに位置する街で、かつての首都であったことから現在でもカザフスタンの最大都市となっています。
言語はカザフ語とロシア語、また大学生などインテリ層には英語もある程度通じます。(面白いことに都市部のほぼ全てのカザフ人がカザフ語とロシア語のバイリンガルです。おおまかには家庭内での会話はカザフ語、他人とはロシア語などの使い分けがありますが、同じ人同士が時にカザフ語、時にロシア語で喋っていたり、家庭内でも両親とはカザフ語、兄弟とはロシア語…など非常に興味深い状態になっています。そのような言語状態から、ほぼ全ての広告や看板、文書はカザフ語とロシア語併記になっています。)
アルマトイの環境・気候について、気温は夏場の最高気温は30度を超えるくらい、冬場の最低がマイナス10度ほどと割と過ごしやすく聞こえますが、少し極端なところがあります。例えば朝昼の寒暖差が15度ほどあるのは当たり前、また最高30度の次の日の最高気温が20度だったりと、かなり体にこたえます。この9月も今日は最高28度なのに来週には最低1度、みぞれの予報が出ています。また、乾燥がひどく肌や喉にダメージを負います。また、大気は少し汚染されていて、山の上などから見ると黒いスモッグがはっきり見え、眼下の都市が霞んで見えるほどです。町中にいると車の排気ガスと砂埃で喉と呼吸器にダメージが蓄積されていきます。(ただし、世界的な指標で見ると、大気汚染の程度は「普通」です。)後にも書きますが、私自身も体調面ではだいぶ悩まされていますので、日本から整腸剤・喉をケアできるもの、肌を保湿するものは絶対に持ってくることをおすすめします。
物価について、日本と比べて肉野菜などの生鮮食品はかなり安く、その他食料品や日用品も安いです。カフェなどでの外食は値段としては同じくらいですが量がなかなかに多いので、感覚としては安いです。また交通費は異常に安くバス・地下鉄は一回80テンゲ(日本円で26円)、タクシーは普通の距離なら1000~1500テンゲ(300~500円、ただし自分の場合は留学生仲間と乗ることが多いので実質は割る3か割る4で100円くらい)で済みます。逆に高いのが家賃ですが、私の場合は1K家具付き15畳ほどで大学まで徒歩5分、古いフルシチョフカ(※ソ連時代に作られた低層の集合住宅のことで、アルマトイでは今日でも最も安価な賃貸住宅である)で汚いことを差し置いても優良物件を月20万テンゲ、これをルームシェアで2で割って10万テンゲ=3万円ちょいで借りています。(ただし、これからアルマトイの家賃相場はどんどん高くなっていきます。これはロシアから避難してくるロシア人が増えているためです)(交換留学だと破格の値段で寮に住めます。)
大学生活について、今КазНУの文献学部に所属する形でロシア語の授業を受けています。実は交換留学だと所属は準備学部になり、キャンパスも本キャンパスとは別の専用キャンパスになってしまうのでその辺は幸いだったかもしれません。授業は毎日、1日3時間が午前中にあります。午後が丸空きになるので暇そうですが宿題がたくさん出るので暇はありません。
さて、アルマトイに2週間暮らしての感想です。まず体調について、実はアルマトイに着いて数日で喉は痛め、しかもこのブログを書いている時点で風邪かハウスダストか大気汚染によると思われる呼吸器系の症状に悩まされ、さらに何かに当たって腹を下しています。腹下しは別として乾燥と大気汚染は避けられないので、喉と肌を守れるものはお忘れなく。それでも私はこの街をとても気に入っています。
まずひとつに、ご飯が余りにも美味しい。肉が美味しすぎる。あんなに美味しい羊肉は日本では絶対に食べられません。もちろん牛肉もチキンも馬肉も、野菜もキノコも美味しすぎる。味付けでなんとかしようというのではなく、素材が美味しい。食は生活の要です。
それから、人が優しい。人懐こいうえにとても世話を焼いてくれます。外国人と見るや韓国?と聞いてきて、日本人と言ってもとても喜んでくれます。こちらがロシア語が通じなくてもなんとかコミュニケーションを試みようとしてくれます。また、大学の留学生受け入れ担当の方がとても世話好きなうえに日本語が堪能な方で、その方のお陰でまだ2週間しかいないのにアルマトイの観光地の半分以上制覇しています。もうひとつに、人種差別を受けることがない。カザフ人の中にも日本人とそっくりな人がいるくらいで、喋らなければカザフ人と間違われます。
まだ日が浅いのですが、私はとてもアルマトイを気に入っていますし、旅行でも留学でもぜひアルマトイに来て見ることをおすすめします!
(2022-09-26)
(2022-11-16:初出時から若干の文言の修正と加筆を行いました)