こんにちは。
私は交換留学制度を利用して、2012年に一年間、ブラジリア連邦大学に留学しました。ブラジリア連邦大学は、ブラジルの首都・ブラジリアにある総合大学です。授業で学んだポルトガル語を日常生活で使ってみたい、そして、ブラジルという未知の国を自分の肌で感じてみたい、という理由から留学を決意しました。
大学では、留学生対象のポルトガル語のクラスだけでなく、ブラジル人の学生に混ざっていろいろなクラスを受講しました。中でも印象的だったのが、「日本文化」の授業です。わざわざブラジルまで行って日本文化?と思うかもしれませんが、ブラジル人の視点で見つめる日本文化の授業では、日本にいた頃には気付かなかった新しい発見がたくさんありました。また、外国人が誤解しがちな「サムライ」などのトピックについて、日本人として納得のいくプレゼンテーションができたことも嬉しかったです。
留学も折り返し地点に到達した頃、新しいことに挑戦してみようと、ひとりでカポエイラ教室に通い始めました。カポエイラというのは、武術と舞踊の要素を併せ持つブラジルの伝統文化です。ハードなレッスンに付いていけず、先生の説明も分からず、心細いスタートでしたが、最終的には昇段試験にも合格することができました。何より、教室では、大学では知り合うことができない幅広い年齢のブラジル人と交流することができました。
こうして振り返ると、あっという間の一年間でした。もちろん、ここには書き切れなかった辛い思い出もあります。ですが、そうした思い出も含めて、ブラジルという刺激的な国で遭遇したすべての出来事が私を成長させてくれました。大学に入る前は、まさか自分がブラジルに留学するとは思いませんでした。今回の留学を含め、大学で出会ったポルトガル語という言語は、私の人生の可能性を大きく広げてくれました。これからの人生も、どこかでポルトガル語やブラジルと繋がっていられたらいいな、と思っています。