さて、突然ですが、あなたがイメージするブラジルって何ですか?
サンバ?カーニバル?サッカーが好きで陽気?年中暑い?それともビーチと太陽が映えるラテン系の美女?
僕が留学先として訪れた町は、そんなイメージとは全く違った顔を持った場所でした。(サッカーを除いて)
ブラジルの一番の良さは、そういった地域的な多様性がすごく顕著なところにあると思います。
僕はブラジルで最も南の州の州都、ポルトアレグレという町で約1年間の留学生活を送りました。
この町は、イタリアやドイツ系移民が多いため肌の白い人が多く住んでいます。南米のカウボーイを意味するガウーショと呼ばれる人々の文化が未だ根強く残り、今でも州として牧畜が盛んなため、とても美味しいお肉が食べられます。シュラスコって聞いたことありませんか?ブラジル風バーベキューのことで、日本でもたまにそのレストランを見ますが、その本場です。地理的にアルゼンチンやウルグアイに近く、バスで1日かからずに行けてしまうほどです。冬はとても寒くなり、ダウンコートが必要なくらいです。現地の人々は比較的内向的で落ち着いており、時折冷たい印象を受けることもありました。
そして、やはりサッカー大国ブラジル。ほとんどのブラジル人は自分の応援するクラブチームをアイデンティティとして持っています。ポルトアレグレには2大サッカーチームがあって、ひとつはかのロナウジーニョが在籍していたグレミオ、そしてこれまでに数々のタイトルを獲得してきたインテルナシオナル。ポルトアレグレ市民はたいていどちらかのサポーターにわかれ、両チーム同士の試合がある日はみんなが熱狂し、本気で嬉しがり本気で悔しがるんです。そんな時、ああ自分はブラジルにいるんだと切に実感します。
これが、僕が実際に味わったブラジルです。今ご覧になっているあなたの思い描いてるものと、もしかしたら大きく違っていたり、もしくはやっぱりそうなんだ!と共感したり、いろいろあると思います。
留学の一番の魅力は、現地に実際に飛び込むことで、今までとは違った見方や考え方を学び取り、それを楽しめることだと思っています。本当に発見に満ち溢れた1年間を過ごすことができました。それができたのは、特に人より語学に長けていたからでもコミュニケーション能力に秀でていたわけではなく、たくさんの好奇心とほんのちょっとの勇気があったからです。そういった些細なところに、心から留学を楽しめた秘訣があるのだと感じます。
州内にあるドイツ移民の町グラマドです。ブラジルでこんなヨーロッパ風の町並みが見られるのがとても不思議な感覚でした。
他の国の留学生と旅行するのも留学の醍醐味です。これは三大瀑布のひとつに数えられるイグアスの滝に行ったときのものです。
コンフェデレーションズカップの親善試合の時の写真です。ブラジル代表VSフランス代表…白熱!