教育の目的

本学科はフランス語の高度な実践的運用能力を養成することにとどまらず、それを十分に生かして、フランス語圏の社会、政治、思想、文化、歴史などを総合的に学び、単なる「機械翻訳的メディア(媒介者)」ではなく、フランス語が使われる世界諸地域への深い理解に根ざした広く、奥行きのある視座をもった人間を育てることを目的にしています。そのために、少人数のクラス編成や、日本人とネイティヴ教員の緊密な連携を通じて、徹底したフランス語の訓練を行います。同時にフランス語圏の歴史や文化、政治と宗教、あるいは社会や経済、そして言語そのものについて、基礎的教養から発展的な内容までを扱う多様な科目やゼミを用意しています。

現在の世界はグローバル化の結果、各地域は相互の結びつきを強めています。その一方で(あるいはそれ故にというべきか)、異なる制度、慣習、宗教、文化の相違や政治的・経済的利害の対立を背景にしたコンフリクトも目立ちます。今日ほど異文化間の相違を乗り越え、民族・国家間の相互理解を深めることが大切な時代はないといえます。
フランス語学科では、フランス語とフランス語園を深く学ぶことを通して、現代世界の多元文化状況をたくましく生き抜いていける、複眼的な目を持った柔軟な人間の育成を目指しているのです。

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外国語学部フランス語学科