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記念シンポジウムの開催にあたって : 2013(平成24)年3 月以来、「外国語教育の未来を拓く」をメインテーマに掲げて、日本外国語教育推進機構 (JACTFL)と上智大学国際言語情報研究所(SOLIFIC)は、共同主催者として本シンポジウムを毎年開催してきました。今回のシンポジウムで、記念すべき第10 回目の節目を迎えます。第8 回シンポジウムはコロナ禍でやむなく中止しましたが、その困難を乗り越えて、昨年第9 回シンポジウムをオンラインで実施しました。本来であれば、この記念シンポジウムを上智大学にて盛大に開催する予定でしたが、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大の可能性も予測されることなどから、昨年と同様にオンラインで実施することにいたしました。 本シンポジウムの趣旨は、初等・中等・高等教育機関、中央省庁・地方自治体、研究機関・公益財団法人など、国内外のさまざまな外国語教育の関係者が日本における複言語・多言語教育の未来を拓くための具体策を練り、それを実現するための契機となる機会を提供することです。今回は、「持続可能な未来を創るための外国語教育」をサブタイトルとして掲げ、 SDGs への貢献等を意識した外国語教育について考える機会になることを期待しています。 これまでJACTFL は、日本の外国語教育施策に影響力を持つ公的機関等の関係者に具体的な提案を行い、粘り強く働きかけを行ってきました。近年の、文部科学省の外国語教育推進施策の進展にその効果が表れているのではないかと手応えを感じています。また、この恒例化したシンポジウムの参加を通じて、参加者自身が関わりを持つ特定の外国語教育関係者のみならず、多種多様な外国語教育関係者との横のつながりが生まれ、言語種を大きく超えたネットワークが活発に機能し始めています。 JACTFL は、次の、新たな10 年を目指して、日本社会における多様な複数言語教育の繁栄と発展に一層貢献していきたいと考えています。 JACTFL 理事長 山崎 吉朗
高等教育では創造的な学びのあり方が喫緊の課題となっています。ユネスコは2021年11月に 2050年までの教育ビジョン “Reimagining Our Futures Together―A New Social Contract for Education”を発表しました。持続可能な社会発展を担うグローバル・シティズンの育成に おいて「質の高い多様な学びの保証」をいかに実現するか。ユネスコのソーベ博士の基調講演 を基に、上智大学と国際基督教大学が取り組んでいる学修成果の可視化に関する科研及びOECDプロジェクトの成果と 「教育の未来」に向けた今後の展望を議論します。
質的調査は、人びとの「行為と意味の理解」のための方法として、社会学・人類学・教育学など幅広い分野で長年にわたり用いられている。それは「科学的」というより「人文学的」な方法であり、専門家でない多くの人にも開かれた調査法である。本講演では、質的調査の中でも特に生活史(life history research)に焦点を当てる。実際の生活史調査の事例として筑摩書房から2021年9月に刊行され話題となった『東京の生活史』を取り上げ、生活史という方法について解説する。
ARCLE・ベネッセ教育総合研究所 共催シンポジウム オンライン(Zoom)開催・要事前申し込み