はじめての異文化体験

松竹 朋佳(まつたけ ともか)

みなさんこんにちは!イスパニア語学科4年の松竹朋佳です。

私は昨年の8月から今年の7月末まで、1年間上智を休学し国費留学生としてメキシコに留学をしていました。最初の約3か月間は語学学校でイスパニア語を、残りの期間はいくつかの学部で主に言語学を勉強しました。

メキシコに着いてまず授業の登録をするのですが、その時に私はあることに気がつきました。1限が9時から12時、2限が12時から14時というように授業の間の休みがなく、これでは移動ができない・・・と思ったんです。それを職員の方に相談すると、「先生はみんな時間通りに来るわけないから大丈夫だよ~」と言われ、びっくり!実際、ほとんどの先生が(生徒も)いつも20分から30分遅れて授業に来ていました。これが、私がメキシコに着いて最初に受けたカルチャーショックです。今でも、メキシコ人のゆったりとした時間の感覚には驚かされます(もちろん、全員がそうではないですが)。

語学学校では0から8まで9つのレベルがあり、その時の自分に合ったクラスを受講できます。私が受講したレベル7、8ではアメリカ、フランス、イタリア、ロシア、中国、韓国などから学生が来ていて全部で10人くらいのクラスでした。例年上の方のクラスは人数が少ないらしく、2人しか学生がいなかった時もあるみたいです。私のクラスでは仲間たちのレベルがとても高く、最初は授業についていくのが大変でした。毎日復習、課題に予習・・・とあっという間に時が過ぎ、一緒に留学した日本の友達とは適度に距離をとりつつ時には励ましあって頑張りました。外国に行って慣れない環境で勉強をするのはつらい時もありますが、日本にいてはなかなかできない貴重な体験だったと思います。

メキシコの食といえばタコスが思い浮かぶかもしれませんが、もちろんそれだけではありません。メキシコ人も日本人と同じように世界中の色々な料理を食べます。特に、SUSHI(いわゆる「カリフォルニアロール」のようなロール寿司)はとても人気で、街中やデパートのフードコートなどでもよく見かけます。実際、今メキシコで最も食べられているファーストフードのランキングは1位がピザ、2位が寿司で3位にタコス。メキシコ人の食も移り変わってきているようです。お店によっては日本食の原型をとどめていないようなものもありますが、地球のほぼ裏側で日本のお米や食材が愛されているのを知るとうれしく感じます。

また、お酒はテキーラのイメージが強いですがメキシコのビールはとてもおいしくて種類も豊富です。レストランで飲んでも日本と比べてとても安いので、メキシコに行く機会があればぜひ試してみてください。

人気のビクトリア。お店は国内外にあるスペインのチェーン店

外国に行って自分と異なる文化や価値観の中で暮らすことは、改めて考えを整理する良い機会になると思います。大学にいる間は、留学をしてもしなくても、何を学びそれをどれだけ吸収できるのかは自分にかかっています。イスパニア語学科では勉強をするのに最良の環境が整っています。皆さんが大学を卒業するときにその4年間が大きな意味を持つものになるよう、楽しく有意義に過ごしてください。外務省のメキシコ国費留学プログラムについてはこれまでも多くのイスパ生が応募していて、詳しい学部生や先生がいるので気になったらいつでも気軽に相談してみてくださいね。

ラテンアメリカタワーからみたCDMX