¡Vamos, Argentina!(頑張れ!アルゼンチン!)

佐藤 諒(さとう りょう)

こんにちは。イスパニア語学科三年の佐藤諒です。私は今年の三月から、アルゼンチンのコルドバという都市に留学しています。大学が提携している交換留学先の大学ではなく、コルドバ国立大学という今年で創立400周年の歴史ある大学で勉強をしています。私費留学なので、ビザの取得方法、現地の学校とのやり取り、家探しなどすべて自力で調べ、行動するしかなく大変貴重な経験ができました。

私がアルゼンチンを選んだ理由はずばり、アルゼンチンで話されているスペイン語の響きの美しさにあります。スペイン語はスペインだけではなく中南米の多くの国で公用語とされており、各々異なった特徴を持っています。その中でもアルゼンチンで話されているスペイン語は際立った特徴をもち、人々も自分たちのスペイン語に誇りを感じています。上智大学で学ぶスペイン語はcastellano(カステジャーノ)というスペインのカスティーリャ地方で主に話されているものですが、それとは違ったスペイン語を学ぶということは、私にとって大変興味深いものでした。

チリ旅行の際に通ったアンデス山脈

チリ旅行の際に通ったアンデス山脈

大学の授業は少人数制で5〜10人程度で行われています。外国人コースに所属しているのでクラスメイトも外国人です。授業では必ず発言の機会があり、クラスメイトたちは私よりもはるかにスペイン語が出来るのでついて行くのが大変です。中には19歳にしてドイツ語、フランス語、英語、スペイン語をかなりのレベルで話す子もいて、そういったバイリンガル、トリリンガルが当たり前の世界に身を置くと、改めて外国語を学ぶことの意味について考えさせられます。

住居はピソと呼ばれるシェアハウスです。ホームステイという選択肢もあったのですが、ピソで様々な国籍の友人たちと共に生活することに憧れていたのでピソで暮らすことを決めました。(バルセロナでの留学生活を描いた「スパニッシュ・アパートメント」というフランス映画に憧れていたのです。)生まれて初めて親元を離れて海外での共同生活は毎日が新しい刺激の連続です。

さて、W杯が始まりました。日本は初戦を落としてしまいましたが、アルゼンチンは2−1でボスニア・ヘルツェゴビナを下し白星スタートとなりました。試合前になると、日曜日ということもありますが人通りがなくなりました。そして、試合中アルゼンチン代表がゴールを決めると、突然周囲の家中から大歓声が聞こえてきます。試合後、窓から通りをみると紙吹雪が舞っていました。マンションの住民が勝利を祝って撒くのです。(通りが紙吹雪まみれで掃除が大変そうでした。)その後、静かだった通りに次々と人々が現れ、各々ユニフォームや国旗などを身につけ、街の中心にある広場に向かいます。そこで人々は鳴り物を鳴らし、歌を歌い、飛び跳ね、勝利の余韻に浸っていました。小さな子供や年配の方も参加しており、いかにこの国にサッカーという文化が根付いているのかを改めて感じました。

広場での祝賀会

広場での祝賀会