知れば知るほど奥が深いコロンビア

松丸 進(まつまる すすむ)

こんにちは、松丸進です。僕はコロンビアの首都・ボゴタにある教皇庁立ハベリアナ大学に一年間の交換留学をしています。大学では人類学部に所属して、現地の学生と一緒に、コロンビアの民族学や国内避難民問題、開発問題について学んでいます。授業は5月いっぱいで終わるので、少しほっとしつつも、少し寂しい心持ちです。

そんな僕ですが、しっかりした目的意識があったかと思いきや、そんなことはなくて、「どうしてコロンビアなのか」と聞かれると、正直なところ困ってしまいます。子どもの頃から南米に興味があったのもありますが、上智からコロンビアへの交換留学生は初めてと聞いて、「一番乗りってなんか気分が良いな」と思って決断したのが本音のところです(笑)。決して胸を張って言えるような「意識高い系」理由ではありませんが、今となっては、本当にコロンビアに来て良かったと思います。なので「海外留学いくぞ!」とあまり気張らずに、近所に買い物に行くくらいのフットワーク感覚でもいいのかな、と無責任に思ったりします。

都会的なボゴタの夜景

都会的なボゴタの夜景

コロンビアの魅力を敢えて一言で表すとするならば、僕は「多様性」という言葉を選びたいと思います。

コロンビアは太平洋・カリブ海に面していて、内陸にはアンデス山脈が通り、東部にはアマゾンの熱帯雨林もあります。全世界の地形がコロンビア国内で経験できるんじゃないかと思うほどです。標高約2600mにあるボゴタは通年で気温が一定で、気候的には過ごしやすい環境ですが、日本のような四季を感じることはあまりありません。その代わりに、国内をちょっと移動すれば、日本以上の多様な気候を感じることができます。この地理的な多様性から、食べ物も豊富で、特にフルーツが感動的に美味しいです。

人も多種多様で、白人系、アフロ系、先住民系、海外からの移民などなど。そのおかげもあって、コロンビアでは様々な文化がミックスしています。音楽ひとつとっても、サルサ、クンビア、バジェナート、アフロ系音楽、フォルクローレなどがあり、それがさらに現代のロックやヒップホップと融合していたりします。さらに地域ごとに、人の気質や方言なども様々です。現地の友達とは、そうしたコロンビア国内の「県民性」あるある話で盛り上がったりもします。

コロンビアについての予備知識があまりなかったこともあり、毎日のように新しい発見があって、知れば知るほど奥の深さを感じます。その人の興味によっても十人十色なので、さらに掛け算のように広がっていくと思います。そんなコロンビアの奥の深さを、深みのあるコロンビアコーヒーを飲みながら、しみじみと感じています。 

他大学の授業で日本についてプレゼン

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