初めまして!ドイツ語学科3年の秋山愛です。ベルリンブログ二つ目ということで、まったく違う話を紹介したいと思います。岡本君の付けたタイトル通りベルリンには憂鬱もあり喜びもあります。私にとって最初の半年間の憂鬱だったことは差別で、喜びは現地で出来た友達との出会いです。喜びについては留学へ行く前からもある程度予想の出来る事柄だと思いますので、私にとって予想外だった差別について少しお話します。
まず、ベルリンには日本人がとても少ないです。アジア人はというと、ベルリンという町自体が移民の多い都市なので色々な国籍のアジア人が住んでいます。しかし、そういった移民として住んでいる人々は基本的に飲食店や花屋など、賃金の高くない職についているのが現状です。そんな中町を歩いているととにかく言われるのがChinese。どうやらドイツ人からするとアジア人はみんな中国人であるらしく、悪気があろうがなかろうが言われます。それに関しては私もヨーロッパの人の顔を見てどこの国出身だなんて当てられないので構わないのですが、露骨に嫌がらせをされた時はショックを受けました。ある日他のベルリン留学生二人と町を歩いていた時、いつものように物乞いをされ、いつものようにNein Dankeと断り歩いていたのですが、なんと断られた腹いせに顔を両手で挟んで引っ張り目を細くした顔でChinese Chineseと言い笑いながらずっとついてこられたのです。衝撃だったのはそれを言っている彼ら自身も移民でありいわゆるマイノリティだということです。トルコ人系に見えましたが、それにしてもアジア人に対する認識にがっかりしました。日本にも移民が増えているとはいえやはり日本人が主流で、町の表示も人の対応も基本的に日本語です。今までそんな国に住んでいた私は差別に触れたことがなく、ものすごく考えさせられました。きっと日本にきた外国の人も、種類は違えど同じように嫌な思いや悲しい思いをしたのではないかなと。この事があって以来私はいじけてしまい、アジア蔑視をするベルリンもドイツもひいてはヨーロッパさえも嫌いになりかけましたが、あるブログを読んで気持ちが変わりました。その人は世界中を一人旅している人だったのですが、南米でアジア人だからという理由で宿泊を断られたり、今まで差別された歴史のある黒人と言われる人にも差別を受けたりしたと書いてありました。結局、差別に国も人種も関係なく、その人の認識の問題だと思いました。
差別には歴史、文化、宗教、様々な構成要素がありますが、一番は理解の欠如です。理解しようという姿勢をお互いに崩さないこと、これは外国の人とに限らず、日本人同士でもどこにおいても大切なことだと体験することができました。