人種のるつぼ

霜崎あかり

Grüß Gott!
(オーストリア式こんにちは)
ドイツ語学科4年生になった霜崎あかりです。
私は今年の2月25からオーストリアのウィーンに留学しています。ドイツではないところに留学しようと思い、ウィーン大学を選びました。

ウィーンで驚くべきことは、実に多様な人種の人がいるということです。ウィーンは観光都市ですので、様々な国から数多くの観光客が訪ねてくることは当然ですが、それだけではありません。シュテファン寺院やシェーンブルン宮殿の近くに行けば、日本人もよく見かけますし、種々様々な観光客を目にします。しかし、観光客だけではなく、居住者や滞在者も実に多様な人種から織りなされています。私の通っているドイツ語のクラスを見ても、ロシア人、イラン人、トルコ人、ウクライナ人、クロアチア人、ナイジェリア人が一緒に学んでいます。

それでも、大体の人が近隣の国から来ていて、アジア人は私だけですので、日本のことをよく聞かれます。先日も、クラスのロシア人に「日本人は何故長生きなの?」と聞かれて、全く分からなくて「分からない〜」としか答えられませんでした。また別の日に、授業後にザルツブルクへ行く予定があったので、ムラサキのキャリーバックをクラスに持っていったら、「ganz asiatisch‼︎とってもアジアっぽい」と言われました。クラスメイトたちはアジアや日本に興味があるようです。

最近は、街にトルコ人が増えている気がします。彼らの多くは仕事を求めてウィーンに来ていると聞きました。また、中国人、韓国人も少なくありません。そのためでしょう。ウィーンには中華レストラン、韓国レストランも多いようです。先日、地下鉄に乗っていたら、全く知らないオーストリア人に話しかけられました。物乞いやセールスかと思い、全く相手にしていなかったのですが、私の顔の前で手をわざわざ振ってきて、何事かと思ってよく話を聞いてみました。すると「⚪︎⚪︎(韓国人の名前)だよね?」と言われ、はじめは全く理解できず、「えっ?」と答えたら、その韓国人のFacebookのページを見せられ、「あなた、この人だよね?」と言われました。頭に????しか浮かびませんでした。日本でもよく韓国人に間違われますが、こちらに来てその頻度が高まっています。

幸いなことに、ウィーン大学にはヤパノロギー(日本学)があるので、毎週日本人とオーストリア人の交流会が催されます。そこに行くと分かりますが、この地での日本人のコミュニティはかなり小さいようです。毎週交流会に行きタンデムパートナーを数多く作ることに今は精力を注いでいます。コミュニティが小さいからこそ、すぐに色々な人と仲良くなれます。

話に脈絡がありませんでしたが、ウィーンに1か月間滞在して感じているのはこのようなことです。

ウィーンは本当に建築などの芸術が素晴らしい土地です。歴史的建築も素晴らしいのですが、現代建築のすばらしさには驚嘆しています。オーストリアの様々な事柄に慣れつつありますが、このような感動はいつまでも忘れないようにしたいと思っています。
ウィーンは色々な意味で恵まれた場所だと思います。ウィーン留学だからこそ!というものをこれからもっと経験していきたいと考えています。

a-shimozaki