皆さん始めまして。ドイツ語学科2年の桑名栞と申します。私は今、ドイツ南西部のバーデン=ヴュッテンベルグ州にあるテュービンゲンという街に滞在中です。半年間の留学生活も残り1か月を切り、嬉しいような寂しいような不思議な気持ちです。
私がドイツでの生活を振り返ってみて思うのは、留学に来る前まで持っていたステレオタイプな考え方が覆されるような出来事が多かった、ということです。価値観がガラッと変わりました!!と言える程でもないけれど、ドイツやドイツ人についてだけでなく色々な点で多くの発見があったことは確かです。そこで、私が持っていた偏見と実際に体験したことを、少しだけ紹介していきたいと思います。
・ドイツ人と日本人、別に似てない
「ドイツ人は勤勉で厳格で、日本人に似ている」という感じのことをよく耳にしますよね。私もその説を少し信じていましたが、全くそんなことはありませんでした。ただし、公的な手続きの場面となると厳格…というか、融通が利かない人が多くなるとは思います。外国人だからって容赦はありませんでした。これからドイツに留学する方は、早め早めに手続きを進めることをお勧めします。学生については、みんながみんな生活面でも真面目、というわけではありません。例えば、私の住んでいるWGは住人6人のうち4人がドイツ人ですが、1人の女の子以外は掃除を全くしてくれません。入居日、胸を躍らせてWGに入った瞬間に生ゴミのにおいと無数のコバエにお迎えされた記憶があります。最初はあまりの汚さに驚き、掃除当番でなくても掃除していました。しかし、それだと彼らが味を占めて本当に何もしなくなってしまうということが分かったので、最終的に拙いドイツ語で怒りを伝えるところまでいきました。もちろん本当に勤勉で厳格な方もいらっしゃるとは思いますが、性格は人によるので、「国民性」として決めつけられるものじゃないということを実感しました。
・国際関係と個人個人の関係は別物
私が留学しているテュービンゲンは、人口の3/1を学生が占めている大学街で、留学生も沢山住んでいます。私が9月からとっていた学期前のドイツ語コースにもかなり多くの韓国人やアメリカ人が居て、最初は正直、日本を嫌いな人がいたらどうしよう…仲良くできるのかな…と不安な気持ちでした。実際、初めて話すまで彼らはとても怖く見えました。今思えば全く心配する必要はなくて、すぐに意気投合し仲良くなれました。国際的に関係が良いか悪いかなどということはどうでもよくて、ドイツ語を学んでいる学生同士、お互い手探りの状態なのだから、とにかくドイツ語で話す姿勢が大切なのだと感じました。学期前コースはテュービンゲンに限らず色々な大学開講されていると思います。ドイツ語の上達はもちろん他国からの留学生と知り合うとても良い機会なので、とってみることをお勧めします。
以上2つが、ぱっと思いついた体験談です。他にも数えきれないくらい色々な経験をしましたが、半年間あっという間だったなと感じます。これから留学する方の多くも「半年間もある」「1年もある」という感覚でいるかもしれませんが、自分が思っている以上に時間が進むのは早いです。中身の濃い留学だったと思えるように、いろいろなことに挑戦して、新しい環境に飛び込んでいってください。最後まで読んでくださってありがとうございました。