「理想郷」ドイツでの留学生活

長谷川陽大

こんにちは、ヴィアドリナ欧州大学に在外履修中の長谷川陽大です。私がドイツに来てから4か月が過ぎようとしていて、時間の流れの速さを感じます。ヴィアドリナ欧州大学はポーランドとの国境の町、フランクフルトオーダー(ブランデンブルク州)にあります。ベルリンも定期券内の範囲なので、ベルリンへ一時間で行くことができます。私は今回ドイツのいい良いところについてではなく、、これまでドイツで滞在してきた中で、いやだった経験を中心に書こうと思います。とはいえ、私はドイツで出来た仲間と料理会を開いたり、サッカーの観戦会を行ったりと、今ドイツの生活をとても楽しんでいるので、ご安心ください。

      エジプトの料理会の様子

       サッカー観戦会の様子

まず、一番私が驚いた、人種差別問題について書いていこうと思います。ベルリンは人種差別がほかの地域に比べて、起こりやすい地域だといわれている都市です。実際、私もついこの前人種差別受けました。12月初めに友達とベルリン行の電車に乗っているときに、問題は起こりました。アフリカ系とアラビア系の友人と電車の中を歩いて移動していると、おそらくドイツ系の酔った5人組に「シンシャンション」と言われ、笑われました。その後も、用があって前を再度通りかかった時に、同じような態度をとられました。車掌に相談しても、警察が来るまでに時間がかかると言われ、何もすることができませんでした。

私は人種差別を受けるのが初めてで、人種差別を一種の都市伝説のような感覚でとらえていたため、とてもショックを受け1日くらい外に出るのが怖くなりました。この件で私は様々なことが印象に残りました。一つ目は、日本と海外の人種差別への考え方の違いです。人種差別発言をされた後、一緒に電車に乗っていた友達に相談したとき、その友達は激怒して「しっかりとそういった行為には対処するべきだ」といっていました。海外では人種差別をマナー違反など、そのような甘い考えではなく、犯罪としてとらえているのだと、人種差別への考えの違いを感じた時でした。二つ目は、アジア人も差別されやすいのだなと思いました。今回、電車で差別されたのは私だけでした。現在、「黒人差別」を止めようという風潮が大きいかと思います。別の視点から見ると、その他の差別をおざなりにしていて、差別の問題を根本的に解決するためには、もっと物事を広く見て考える必要があると感じました。

そのほか、日本ではなかなか体験することができない話を、短くダイジェストにしてお伝えします:

  • フラットメイトのインド人とパキスタン人が大ゲンカし、なぜか仲裁役は私でした。
  • 月に一回以上の電車ストライキが起こり、毎日のように電車のキャンセルも起こります。
  • Wi-Fiやインターネット環境が先進国と思えないほど、不安定です。
  • 外食は10ユーロ以上が基本です。
  • 掃除を知らないフラットメイトと一緒です。

ぱっと考えただけでも、こんなにも自分を成長させてくれる機会がありました。もう一度、念のためにお伝えしますが、間違いなくドイツでの生活は楽しいことのほうが圧倒的に多いです。私は、日本を出てたくさんの時間を、様々な国から来た仲間と過ごすことができて、言葉では表せられないほどの幸せを感じています。

今後ドイツ留学を目指す皆さんは、私が書いたようなマイナスな面があり得るということも、心に留めていただけると幸いです。欧米諸国を「理想郷」のようにとらえて夢を見るのはいいことかもしれません、でも実際には良いことばかりが起きるわけではないことを伝えたかったです。ここまで私の駄文を読んでいただき、ありがとうございました。

  自分の国を紹介するイベントの様子

  ブリタニの伝統衣装を着た友達