一般財団法人 日本生涯学習総合研究所
本研究は、CLIL 授業において学習者の英語プレゼンテーション・エッセイの内容の質をどのように評価すべきかに焦点を当てる 。CILLでは英語だけでなく、ある特定の科目(喋境、文学、心理学など)について学び、学んだ科目内容についてアウトプットする活動がなされる。本研究では、CLIL の授業で扱われる科目の専門家に、学習者のプレゼンテーションとエッセイの内容を評価してもらう。そして専門家がどのような視点で内容の質を評価するのかを明らかにする。得られた視点CはLIL における英語パフォーマンス評価に大きく役立ち、アカデミックプレゼンテーション・エッセイを構成する能力の理解にもつながる。
一般財団法人 日本生涯学習総合研究所
申請者は、2017~ 18 年度の委託研究課題「日本におけるCLIL の広まり:その形式、理由、事例」において、我が国における CLIL (Content and Language Integrated Learning) 実践の校種、教科、効用、課題といった全体像を把握する調査を行った。そのマクロ面での調査を受け、本研究ではミクロ的側面である教室での実践に目を向ける。 焦点を当てるのは、CLIL における英語科教員と歴史や生物などの一般科目教員との協働である。CLIL は 本場ヨーロッパでは英語で一般教科を教える方法論(いわゆる Hard CLIL) であり、授業の担い手は一般科目教員である。対して日本では、CLIL は 英語教育の一環として、語学教員を中心に普及してきた(いわゆる Soft CLI L)。ここ 数年の傾向としては、私立の中高を中心に、ヨーロッパ型の英語による一般教科授業を行う学 校が増加している。ここで問題になるのが、教科教員と英語教員との協働である。その重要性は文献でもよく指摘されるが、実際は世界的にもあまり行われていない。そこで本取組みでは、ほぼ全教科でのCLIL 授業をプロジェクトとして行っている研究協力校をフィールドに、英語教育の観点から日本で Hard CLIL を 実践する意義と課題を明らか にする。