こんにちは、サンクト・ペテルブルクに留学している3年生の仙場美帆(せんば・みほ)です。サンクトペテルブルクにも初雪が降りましたのでレポートします。
雨に混じった雪が降ったのは10月27日の晩でした。 28日はとても天気が良く、小春日和がまたやって来たのかと思ったほどです。 翌朝(29日)、カーテンを開けると、外は真っ白銀世界…。一晩中降っていたとは思いませんでした。 積雪の美しさに感動したのもありますが、どちらかというと、どうやって朝ご飯を買いに行こうかという不安の方が大きかったです。 外に出ると、見た目だけでなく気温もしっかりと低く、легко одеваться(薄着する) は冗談でもしてはならないと身にしみて感じました。一番近いスーパーは寮から徒歩5分なので、1週間前は軽く上着を羽織って買い物に行くことができました。
雪が降った時に心配事が1つあります。それは、気温上昇により雪が一回溶けまた凍ることです。急いで歩いたりすれば滑って転んで身体を打ちます。人によってはコートのポケットに入れてたスマホを割ります。人によっては骨を折ります。道が凍っても良いことは何もないのです。
対策は、とにかく小刻みに歩くしかないです。あと、人と手を繋がないことも大事です。相手を巻き込んだら大変です。2人とも大怪我をするでしょう。 雪やイルミネーションが非常に綺麗なので、見惚れて上ばかり見ているととんだ災難に遭うので気をつけてお過ごしください。
一方で、氷点下を下回る時に良いこともあります。 それは、天然の冷蔵庫ができることです。私の部屋には冷蔵庫がありません。共通の冷蔵庫がフロアに1つあるだけです。 外が寒くなれば自分の部屋のベランダあるいは窓にぶら下げれば良いのです。肉でも乳製品でも何でも保存できます。いきなり夏みたいな天気にならない限り、当分は重宝するこの天然冷蔵庫。私は新しい家電を手に入れた時みたいにウキウキした気分になります。
寒いからと言ってずっと外に出ないわけにもいきません。スケートをしたり、三段重ねの雪だるまを作ってみたり、劇場でバレエやオペラを楽しんだり、室内外どちらでも楽しめることは当然あります。しっかり着込めば外を散歩することも可能です。小さい子供たちは、顔しか出ない帽子(шапка шлем:かぶと帽 )を被って元気に駆け回っています。
私は昔からあれを「たこたこ帽(見た目がたこだから)」と呼んでいますが、頭のところにイソギンチャクのようなふさがついているので、大人が被ると少々恥ずかしいですが、一応大人用も売られています。
ネバ川が凍結するまでには少し時間がかかりそうですが、ロシア人も外国人も冬の訪れを毎年楽しみにしているものです。ペテルブルクの夏の美しさに感動しましたが、2月を思い返してみれば、ペテルブルクでは冬の美しさに勝るものはないかと思います。今年はどのような冬になるか非常に待ち遠しく思います。