1793
VOL.4
2020年卒業
静岡県立高等学校
K.T.さん

卒業生からのメッセージ~就活体験記①~

昨年就職活動を経験し、今年春から静岡県立高等学校に勤務されているポル語学科の先輩からのメッセージです。

 私が大学卒業後の進路について考え始めたのは、大学3年生の後期に入った頃でした。もともと教員という仕事になんとなく憧れがあったこともあり、「一応選択肢に入れておこうかな」程度の気持ちで教職課程を取っていましたが、取らなければならない単位の多さを徐々に負担に感じるようになり、免許を諦めてしまおうかとも考えていた時期でした。3年生の頃は周りの勧めもあって、民間企業に就職することも視野に入れて様々な業界の説明会に行ったり、インターンに参加したりしました。しかし、どうしても教員という仕事に魅力を感じている自分に嘘をつけず、4年生の春に、東京都と地元である静岡県の教員採用試験の受験を決めました。
 私は2つの自治体を受験したこともあり、一般教養、教職教養、様々な形式の面接に小論文と、7月の一次試験までに対策をすべきものが多かったのですが、やるしかないと腹をくくって、授業以外のほとんどの時間を試験の勉強に割きました。そのおかげか、試験本番には「もし今回がダメでも、諦めずに何回でも受け続けよう」という気持ちで落ち着いて臨むことができました。結果的にどちらも合格をいただきましたが、もし不合格だったとしても、今年の自分の取り組みに悔いはなかったと断言できます。また、9月には母校で教育実習をして、未来の作り手である子供の教育に携わることができる教員という仕事の可能性ややりがいを肌で感じました。そこで、教員を生涯の仕事にする最終的な覚悟が本当に決まったように思います。
 私は進路を決めたのが遅く、また授業も多く履修していたため時間的な余裕もなく、常にどこか焦りを感じながら過ごした半年間でしたが、家族や友人、先生方の温かい励ましもあり、一所懸命に取り組むことができました。また、一度これと決めたら、そこからは悔いの残らないよう、力を注ぐのが一番だと再認識するいい機会にもなりました。
 今は、春から英語の教員として教壇に立てることがただただ楽しみです。今の私の夢は、子供からたくさんの「わかった!」を引き出し、言葉を学ぶことの楽しさを感じられるような授業ができる先生になることです。
 ここまで、私の就職活動にまつわる体験と、今の素直な気持ちを書かせていただきました。私にとって就職活動とは、どんな自分になりたいか、本当に自分がしたいことは何かについて、時に悩みながら、自分と正直に向き合って考える時間であったように思います。最後にはなりますが、これを読まれている皆さんが納得のいく就職活動をし、希望の進路に進まれますよう、心より祈っています。

     赴任地から富士山を望んで