こんにちは、ポルトガル語学科のメイレレスです。
2024年11月16日(土)、京都外国語大学にて「第42回全日本学生ポルトガル語弁論大会」が開催されました。この大会は、ポルトガル語を学ぶ学生たちが集い、その学びの成果を自由なテーマのスピーチで発表する、毎年恒例の大イベントです。ポルトガル語学習者にとって一大挑戦の場であり、ポルトガル語を通じて多文化理解や自己表現力を深める貴重な機会となっています。
今年は、全国9つの大学から19名の学生が参加しました。本学からは、2年生2名、3年生2名の合計4名が出場。それぞれが独自のテーマを掲げ、熱意と努力をもって挑みました。以下では、本学出場者たちの素晴らしいスピーチをご紹介します!
(左から順に:嶋瀬峻也さん、早川諄さん、平間希菜さん、木村祐斗さん)
木村祐斗さん(2年)は「ポルトガルでの出会い」(Portugal: frustração e felicidade)というタイトルで、ポルトガルでの留学中に経験した文化的な違いや挫折、そしてその中で得た素敵な出会いについて語りました。スピーチでは、自身の挫折体験についてユーモアを交えながら語り、会場から笑いや共感の声が上がりました。また、ポルトガルの人々との交流から得た温かさや友情が、木村さんのポルトガル語学習をさらに豊かなものにしていることが伝わってきました。嶋瀬峻也さん(2年)は「先住民の危機と私たちの行動」(A crise dos povos indígenas e nossas ações)と題して、ブラジルの先住民が直面している環境や社会的な危機について鋭く切り込みました。彼のスピーチは単なる問題提起にとどまらず、私たちが日常でできる具体的な行動についての提案も含まれていました。「先住民の未来は私たちの未来」と訴えるその力強いメッセージは、聴衆の心を揺さぶり、大きな拍手を浴びました。平間希菜さん(3年)は「私のポジティブの源」(A fonte do meu pensamento positivo)をテーマに、自身が抱えていたコンプレックスやネガティブ思考を、どのように克服してポジティブな自分を手に入れたかを語りました。身近なエピソードを交えたスピーチは親しみやすく、多くの聴衆に勇気と感動を与えました。特に、「日常の小さな幸せを大切にすることの重要性」をシンプルかつ力強く伝えた部分が印象的でした。早川諄さん(3年)は「言葉を超えて広がる世界と自身の成長」(Encontros que transformam: o valor dos idiomas)と題し、ポルトガル語との偶然の出会いが人生をどう変えたかについて語りました。特に、ポルトガルでの経験が自身の成長に与えた影響を丁寧に描写し、言語を学ぶ意義について熱く訴えました。翻訳技術が発達した今だからこそ、人間が言語を通じて築く直接的な繋がりの価値を再認識する内容でした。
審査員による慎重な審議の結果・・・
(左から順に:木村祐斗さん、平間希菜さん、早川諄さん、嶋瀬峻也さん)
なんと、本学から出場した4名のうち3名が見事に受賞を果たしました!!
今回の大会は、学生たちがポルトガル語を学ぶ中でどれだけ成長したかを感じられる機会となりました。大会は、単なるスピーチの競技ではなく、学生たちが言語を通じて世界と向き合い、互いに学び合う場であったと思います。来年もさらに多くの学生たちがこの場に挑戦し、素晴らしい成果を上げられるよう、教員一同全力でサポートしていきます!
受賞結果
入賞 駐京都ポルトガル名誉領事賞
「Encontros que transformam: o valor dos idiomas(言葉を超えて広がる世界と自身の成長)」
早川諄(3年)
入賞 駐神戸ポルトガル名誉領事賞
「A fonte do meu pensamento positivo(私のポジティブの源)」
平間希菜(3年)
入賞 京都ラテンアメリカ文化協会賞
「A crise dos povos indígenas e nossas ações(先住民の危機と私たちの行動)」
嶋瀬峻也(2年)
第42回全日本学生ポルトガル語弁論大会について
主催:京都外国語大学
後援:駐日ポルトガル大使館、駐日ブラジル大使館、カモンイス国際言語協力機構、マカオ大学、在名古屋ブラジル領事館、在京都ポルトガル名誉領事館、在神戸ポルトガル名誉領事館、在大阪ポルトガル名誉領事館、京都新聞、京都ラテンアメリカ文化協会
参加大学:同志社大学、京都外国語大学、神田外語大学、関西学院大学、大阪大学、愛知県立大学、上智大学、天理大学、常葉大学
メイレレス・グスターボ(ポルトガル語学科教員)