El Gallinero第12回公演
PIC-NIC 『戦場のピクニック』
作者:Fernando Arrabal(1932〜, España) フェルナンド・アラバール
私たちEl Gallineroは2017年12月10日、語劇祭にてFernando Arrabal作『PIC-NIC』を上演しました。
本作のテーマは反戦です。原作者であるアラバールの父親はスペイン内戦においてフランコ派への協力を拒否し、行方不明になりました。私たちはそうしたアラバールの背景を踏まえて本作の舞台はスペイン内戦がふさわしいと考えました。兵士とその両親、そして敵兵が一緒に戦場でピクニックをするという不条理な物語を通じてアラバールが伝えたかっただろう戦争の愚かさを表現できるように努力しました。アラバールが本作を発表してもう何十年も経過したにもかかわらず世界にはいくつもの紛争、内戦が存在しています。観客の皆様に改めて世界にあふれる戦争について考えていただけるような演劇をつくれるように励みました。
El Gallineroは2014年にも『PIC-NIC』を演じており、本作はそのリメイクです。当時本作を演じた先輩方にも協力をお願いし、ノウハウや小道具を流用することで少人数でも作品を完成させることを目指しました。本作は舞台が常に戦場に固定されており、常に役者が舞台に出ているため、演出や舞台の重心を考えるうえで多くの苦労が伴いました。人数や時間においても厳しい面が多々見られた今年度ですが、先生方や先輩方の多大なるご協力のおかげでEl Gallineroの歴史に恥じない作品を上演することができました。
公演日:2017年12月10日(上智大学10号館講堂 外国語学部語劇祭)
団体責任者:保倉宜幸(2年)
演出:保倉宜幸(2年)、深井司(2年)
字幕・音響操作:下脇ぽぷら(4年)
小道具・大道具・衣装:語劇部員
小道具作成協力:高橋さよ(4年)、沢田杏樹(4年)
パンフレット作成:保倉宜幸(2年)
効果音作成:保倉宜幸(2年)
顧問:吉川恵美子(イスパニア語学科教授)
演技・スペイン語指導:吉川恵美子
スペイン語指導:長谷川ニナ(イスパニア語学科教授)