サービスの違いからみえるもの

三輪亜紀穂

こんにちは!ドイツ語学科3年、現在ベルリンに留学している三輪亜紀穂です。
厳しい冷え込み、太陽がなくいつもどんより暗く重い雰囲気のベルリンの冬に早くも心が折れそうですが、着々と準備が進められているクリスマスマーケットにワクワクしながら過ごしています。

さて、ドイツでの生活は異文化体験の毎日です。その中で私が一番強く日本との違いを感じたのはサービスの点です。今回はそのことについて私の考えていることを書こうと思います。

常に笑顔でお客を立てる、おもてなし精神の日本と異なり、ドイツではお客と店員の関係は対等であると感じます。ドイツの店員は(もちろん人や場所によりますが)無愛想で笑顔のない人が多く、私がドイツに来たばかりのころ、初めてだったためにスーパーのレジでもたついていたら店員にため息をつかれました。ショックでした。日本ではない光景だと思います。慣れるまではいちいち傷ついていました。笑
それについてはドイツ人の友達も、「日本に行ってからドイツに戻ってくると、それに慣れていたはずなのにドイツのサービスにショックを受ける。」と言っていました。

しかし私はそんなドイツのサービスにとても良いなと思う点があります。私が見つけたドイツ流サービスの魅力、それは、お客と店員の間にコミュニケーションが必ずあることです。
例えば、ドイツではお店やレストランの出入りの際必ずHallo!や Tschüs!と言い、サービスを受けたらDanke、基本的な挨拶は欠かしません。カフェやレストランでは、店員はhat es geschmeckt?(おいしかった?)と聞いてきて、お客はJa, sehr lecker!(とてもおいしかった)と答えます。作業が淡々と行われるスーパーでさえも、会計し終わるとshönen Tag noch!(良い1日を)と店員がいい、確かに店員のそれは事務的な言い方ではあるけれど、それに対しお客はDanke, gleichfalls^^(ありがとう、あなたもね!)とちゃんと返します。

お客と店員の関係が対等であるからこそ、お互いがフランクで、このようなやり取りが見られるような気がします。挨拶や感謝の言葉をかけるのは基本的で当たり前のことではあるけれども、実際日本では上記のような光景をあまり多く見かけたことがないので、ドイツにきてこのようなコミュニケーションの場に触れ、それは些細なことだけどとても素敵なことだと思いました。私もこういった小さなコミュニケーションを持つことをもちろんここドイツでも、そしてこれから日本でも心掛けたいなと思いました。

初めはカルチャーショックでも、違いを知り、その中からそれぞれの魅力を見つけ出すことで受け入れ楽しむことができると思います。当たり前から離れてみて初めて気づくことがたくさんあり、自分の態度を改めるきっかけになったり、海外生活は学ぶことが多いです。

a-miwa