辞書とお友達になる方法

Report : Suzuki

紙辞書?電子辞書?

外国語を勉強するのに必ず必要になってくるのが「辞書」です。
一言で「辞書」といっても種類はたくさんあるし、紙辞書を使うか電子辞書を使うか迷ってしまいます。
電子辞書は軽くて携帯に便利ですが、辞書を通して語彙を増やすという点においては少し物足りない部分があると思います。紙辞書は大きくて重くて不便ですが、自分で語彙を探すという面倒な作業の裏にたくさんメリットがあります。
紙辞書を推薦する先生は「例文が載っていること」「前後の語彙までも自然と目に入る=派生語や類語などを覚えやすい」とよく言っていました。
けれど先ほども述べたように、持ち運びにはとても困ります。

私の場合、家用と学校用を作りました。プラス、持ち運び用もほしかった私は小型の紙辞書を持っていました。手にフィットするし、軽くていつもバッグの中に入っていました。すでに知っている語彙と進出の語彙にマーカーを引いておくと、次に調べた時に「この語彙はもう前に調べたんだ」と意識して意欲的に語彙を覚えることができました。辞書がだんだんカラフルになって自分だけの辞書になっていくのもすごく嬉しかったです。

デイリーコンサイス仏和・和仏辞典ポケット版  

デイリーコンサイス仏和・和仏辞典普通版

辞書と仲良く付き合っていくことも外国語学習では必要です。パートナー的存在になれる辞書をぜひ探してみてください。

仏仏辞典をお薦めします!

ところで、仏仏辞典を使ったことはありますか?
Dictionnaire du Francais Contemporain (Larousse)
ラルース現代仏仏辞典(駿河台出版社)

仏仏辞典、というと何となく難しそうなイメージがあり、触れたことがない人も多いと思います。が、このラルース現代仏仏辞典は、わかりやすいフランス語で説明されているのでお勧めの1冊です。

例えば、「rendez-vous」を引いてみます。
rendez-vous 1.Rencontre entre deux ou plusieurs personnes qui décident de se trouver à une même heure dans un même endroit:Donner,fixer un rendez-vous à quelqu’un.Un rendez-vous d’amoureux(syn. pop. :RENCARD).
という感じで、例文も載っていたり、言い換えの表現があったりとボキャブラリーが増えます。donner un rendez-vousは聞いたことがあっても、fixer un rendez-vousはあまり身近ではないですよね。今度約束を決める時、fixer un rendez-vousを使ってみたいと思いました。

今度は「comprendre」を見てみます。
comprendre 1.Comprendre quelque chose, en saisir par l’esprit le sens, s’en faire une idée claire :J’ai très bien compris vos explications(syn.:SAISIR; pop. PIGER).Nous comprenons les difficultés de l’entreprise(syn.: SE RENDRE COMPTE DE, SE REPRÉSENTER, RÉALISER).~
意外と馴染み深いフランス語で説明されてますよね。
synに書かれているSE RENDRE COMPTE DEやRÉALISERを実際に例文のcomprenonsの部分に入れ替えてみます。そして今度は自分の身近なことや日本のことを説明したい時などにcomprendreではなくて、se rendre compte de やréaliserで作ってみます。それを今度はフランス人と会話をする時などに使ってみて、通じるか試してみます。そこでようやく辞書を見て理解したモノがアウトプットされて自分のモノになります。
例えば、se rendre compte deは授業で習ったりしますが、実際会話ではあまり使ったことがありません。réaliserは「実現する」という意味は知っていても「comprendre」と同じように使える語彙だとは知りませんでした。こうして仏仏辞典を開かないとわからないことがたくさんあります。理解(インプット)して実践(アウトプット)してみる、これが出来て初めて「理解した」と言えるんだと思います。

インターネット上にもこんなサイトがあります。
http://www.tv5.org/TV5Site/lf/langue_francaise.php
調べたい語彙を入力すると自動的に意味が出てきます。
このサイトを実際に使う授業が仏文にはあるそうです。
「語彙を調べる」と一言で言っても、手段はたくさんあり、その手段によって語彙への理解をどう深めていくのかは様々な方法があります。

語彙って深いですね・・・。