組織・研究体制

組織・研究体制

上智大学アジア文化研究所は、上智大学研究機構常設研究部門の研究単位の一つであり、2020年度現在、所員(正所員、名誉所員、客員所員、共同研究所員)、特別研究員、事務職員で構成されています。本研究所の議決・協議機関として、正所員で構成される所員会議が設けられています。

正所員・客員所員・共同研究所員は、研究所が実施する研究プロジェクトに参加し、各プロジェクトのテーマに沿って研究活動を行っています。

ほとんどの正所員が外国語学部アジア文化研究室、および、大学院グローバル・スタディーズ研究科地域研究専攻の教員として、アジア文化副専攻、全学共通科目、一般外国語(アジア諸語)<以上学部>、および、地域研究専攻<大学院>の授業を担当しています。

上智大学アジア文化研究所イスラーム地域研究機構(SOIAS)は、2008年4月1日、文部科学省「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業」(2008-2012年度)の開始に伴い、早稲田大学(中心拠点)、東京大学、上智大学、京都大学、東洋文庫の5拠点で構成されるネットワーク型共同研究拠点の一つとして、研究所内に設置されました。現代の問題への歴史的アプローチと地域間比較の手法を活用することにより、イスラームとイスラーム文明に関する実証的な知の体系を築くことを目的として、各拠点がそれぞれのテーマに沿って活動を行っています。アジア文化研究所イスラーム地域研究機構は、文部科学大臣により、共同利用・共同研究拠点として認定を受けています。具体的に取り組んでいる研究テーマは「イスラーム社会の世俗化と世俗主義」と「イスラームをめぐる諸宗教間の関係の歴史と現状」です。

学内関連機関

上智大学イスラーム研究センター

上智大学イスラーム研究センターは、2010年4月1日、アジア文化研究所のなかのイスラーム研究にかかわる所員を中心に、人間文化研究機構(NIHU)の「イスラーム地域研究」プログラムを推進するために時限付センターとして設立されました。運営と推進には、アジア文化研究所イスラーム地域研究機構(文部科学省「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業」(2008-2012年度))も参加しています。イスラーム研究センターは、アジア文化研究所と密接な関係を保ちつつ、外国語学部アジア文化研究室、大学院グローバル・スタディーズ研究科地域研究専攻における学部・大学院での教育活動と研究活動を軸として、学内外にその活動を展開していくことをめざしています。

将来的には上智大学研究機構内の常設のイスラーム研究センターとして改組されることを視野に入れて活動を行っています。そのためには、学内的には学部、大学院、研究所と連携しつつ、学外および国際的には本学の海外カトリック・ネットワークとも協力しつつ、イスラーム研究の推進と組織化をはかっています。

具体的な研究は「イスラーム近代と民衆のネットワーク」を共通課題としつつ、「イスラーム運動の社会的側面」、「民衆的イスラームの拡大と発展」、「東南アジアから、中東、アフリカまでをつなぐイスラーム・ネットワークの実態」の三つにとりくんでいます。

研究所正所員のうち、赤堀雅幸がセンター長、川島緑、サリ・アガスティン、シリル・ヴェリヤトの4名が構成員となっています。

上智大学アジア人材養成研究センター

上智大学アジア人材養成研究センターは、アジア文化研究所のなかの、アンコール・ワットをはじめとする文化遺産の保存・修復、周辺の環境調査にかかわる所員が中心となり、広くアジアの文化財の専門家・研究者の育成を目的として、2002年に上智大学の附置研究機関として設立されました。1996年8月、カンボジアのシアムリアプ市に開設された上智大学アンコール研修所を前身としています。本部はカンボジアのシアムリアプ市にあり、上智大学四谷キャンパスには事務室が置かれています。

アンコール遺跡の修復・保存活動、歴史・考古・美術史等の学術調査・研究活動、そしてアジアの同分野にかかわる人材の研修施設として利用されています。アジア文化研究所とは密接な関係にあり、研究所の共同研究プロジェクト、「文化遺産研究」では、現地調査の活動拠点の一つとして重要な役割を果たしています。

上智大学カイロ研究センター

上智大学カイロ研究センター(Sophia Research Center in Cairo)は、上智大学の新しい海外拠点として、2008年に開設されました。

センターは当初、大学院グローバル・スタディーズ研究科地域研究専攻が2008〜2010年度に文部科学省の大学院教育改革推進プログラムに採択されて実施したプログラム「現地拠点活用による協働型地域研究者養成―地域研究のインタラクティビティ(双方向性)推進に向けて」の活動の一環として出発し、現在では、アジア文化研究所とイスラーム研究センター、学部のアジア文化研究室、大学院の地域研究専攻が一体となって展開する、アジアを対象とした本学の地域研究と教育の拠点として、継続して活動を行っています。

現在はまだ規模も小さく、日本学術振興会カイロ研究連絡センター内の一部を借り受けて、研究教育資料の収集や現地で活動する教員、学生の支援、本学の研究教育に関心を持つ現地の教育研究機関や、エジプトに拠点を置く各国の教育研究機関への対応を行っていますが、常駐教職員(2010年度まではプロジェクトPD、2011年度からは臨時職員)を置く本学の最初の海外拠点として、今後さらに活動を拡大していく予定です。

上智大学カイロ研究センター
Sophia Research Center in Cairo

c/o Cairo Research Station of the Japan Society for the Promotion of Science, 9, Al-Kamel Mohammad St. Flat 4, Zamalek, Cairo, EGYPT

http://jspscairo.com/sophiauniv-cairo/
cairoctr@sophia.ac.jp

学外関連機関

地域研究コンソーシアム

地域研究コンソーシアムは、2004年4月に設立された、地域研究に関連する多くの大学や研究機関、NGO などの連携組織であり、組織の枠を超えた情報交換や研究活動を進めています。2018年8月現在、102の組織が加盟しており、上智大学アジア文化研究所は設立当初より幹事組織のひとつとして運営に関わっています。