カリキュラム

  1. HOME
  2. カリキュラム

カリキュラムの特徴・履修科目

1~2年次ではドイツ語の読む・聞く・書く・話す力を身につけ、同時にドイツ文化の知識・考え方を学びます。2年次秋学期には、5名の学生を上限として、ドイツのデュッセルドルフ大学で所定の科目を履修する在外履修制度もあります。 3~4年次には「文献演習」(学科科目A群)で文学作品を講読します。またB群では、ドイツ語圏の文学、芸術、言語について体系的かつ多面的に学びます。そして積み上げた語学力とドイツ文学・文化の知識を活用し、卒業論文に取り組みます。

科目紹介

ドイツ文学入門(1年次)

中世から現代まで、ドイツ文学がどのような変遷をたどってきたかを、歴史的文化的背景を踏まえながら具体的な作品に即して学びます。

ドイツ文学研究基礎(2年次)

ドイツ文学・文化研究を行うのに必要な基礎的知識、テクスト解釈のテクニック、レポートや論文の作成方法などを実践的に学びます。

ドイツ文化・思想史(3〜4年次)

ドイツ語圏の文化・思想の歴史的変遷を、ヨーロッパ全体を視野に入れつつ概観します。哲学・文学・美術・音楽・映画、また日常生活など、さまざまな文化現象をネイティヴ教員のもとで具体的に学んでいきます。

ドイツ文学研究系列(3〜4年次)

中世から現代までのドイツ文学を、個別の作家、特定のテーマに即して具体的に学んでいきます。この系列に属する授業を複数履修することによって、ドイツの精神文化の特質に迫ると同時に、文学研究に対する問題意識を養います。

ドイツ文化研究系列(3〜4年次)

演劇・音楽・美術・映画など、文学以外の芸術領域、またスイスやオーストリアの歴史や文化、日独比較文化論について学びます。この科目群を通じてドイツ語圏文化の多様性と深さに触れることができます。

ドイツ語学研究系列(2〜4年次)

会話・作文の演習によってドイツ語の運用能力をさらに高め、翻訳・通訳などの異言語間交流について実践的に学びながら、異文化理解を深めていきます。ドイツ語の教職課程に必要な科目も含まれています。

ドイツ現代文化論(3年次)

現代のドイツについてのさまざまな問題を、ドイツ語ネイティヴの教員とともに考えながら、ドイツ語によるプレゼンテーション能力を身につけます。また日・独両国文化の共通点と相違点を見極め、相互理解に資するための理論的・実践的基盤を構築します。

文献演習(3〜4年次)

詩・小説・戯曲・エッセイなどさまざまなジャンルの文学テクストをドイツ語で読みながら、文学的言語表現の豊かさを味わいます。作品が生まれた歴史的・文化的背景を学び、またどのような作品解釈の可能性があるかをゼミ形式で探求していきます。

在外履修制度(2年次)

2年次の秋学期に、5名の学生を上限として、ドイツのデュッセルドルフ大学でドイツ語を中心とする所定の学科必修科目を履修する制度です。ドイツの文化を直に体験して学ぶことができます。

先輩たちの「在外履修体験報告」

動画で見る「在外履修体験報告」

体験報告1

約半年という限られた時間で私は一体何を得られるのだろう。
そんな漠然とした不安と未知の経験への期待を胸に、ドイツへ飛び立った日のことを今でも鮮明に覚えています。
在外履修先は、ノルトライン・ヴェストファーレン州の都市、デュッセルドルフに位置するハインリヒ・ハイネ大学(通称HHU)でした。この年、ドイツ文学科には初となる在外履修制度が導入され、私を含む5人の在外履修生は、言わば記念すべき第一回生であったわけです。
さて、ドイツに到着してからは、毎日が目まぐるしく過ぎてゆきました。授業に関しては、学科で指定された科目に加え、現地の先生に直談判して一つ上のレベルのコースにも参加させてもらいました。当然の事ながら、授業は全てがドイツ語で行われます。現地のドイツ人との会話は勿論のこと、色々な国から来た留学生との会話もドイツ語です。それまでに教科書や授業で学んだ知識的を、初めてアクティブに使う感覚、あくまでコミュニケーションや学びのツールとしてドイツ語を使うという感覚は、非常に新鮮でした。先生方は非常に親切で、個人的な作文の添削依頼も快く引き受けてくれましたし、HHUにはタンデムパートナー制度(ペアで互いの母国語を教え合うシステム)もありましたので、ドイツ語力を向上させるには充分すぎるほどの環境でした。
その他にも、初めて生で見るクリスマスマーケットの鳥肌が立つほどの美しさ、出会った人々の温かさ、訪れた場所で得た感動……ここには書ききれないほど濃密な半年間を過ごすことができました。勉強に、部活に、アルバイトに……と慌ただしい学生にとっては、そうした多忙な日々から解放され、どっぷりとドイツ語に浸れるこの期間は、自分自身と向き合うと共に、将来の視野を広げる贅沢な時間となることでしょう。チャンスがあるのならば、皆さんにも是非この貴重な経験をしてもらいたいと思います。

ドイツ文学科4年 小笠原智咲子