入学前、既にドイツに留学していたと伺いました。
高校の留学プログラムで1年間ドイツに交換留学をしました。留学から戻る時期が高校3年生の冬になってしまうので大学受験のこと考え、2年生の冬から復学するようにしました。そのため、高校には4年間通いました。
なぜ上智大学ドイツ文学科を選択したのですか?
高校3年生の夏にオープンキャンパスで模擬授業を受けた際に、クリスティアン・ツェムザウアー先生の教え方がとても面白かったんです。また、ドイツの音楽に興味があったので多様なドイツ文化を対象とする上智大学ドイツ文学科のカリキュラムはとても魅力的に感じました。加えて、ドイツ文学を学びたいという意志が強かったので、上智大学の設立当時から続く歴史あるこの学科に入学することを強く望んでいました。
ドイツ文学科の授業には留学とは違う学びはありましたか?
現地ではドイツ語授業はカジュアルな表現が多かったので、大学の講義を受けていても、文法の使い方も表現方法も異なることを知りました。文学作品を読んでいても、会話の授業を受けていても全然違うなと思います。
そして留学中のドイツ語の授業はどちらかというとディスカッション形式の「会話」が中心で、教科書がありませんでした。また、先生との距離も近く会話もカジュアル言葉が多く、丁寧語を使った会話表現は授業で使用されていませんでした。ドイツ文学科にはネイティブの先生もいらっしゃるので、日本で丁寧語の表現を学べてよかったと思いました。
音学だけじゃなく文化や文学にも興味を持つようになったんですね
1つはメヒティルド・ドゥッペル先生の講義で学んだドイツと日本の比較文化です。例えば日本の学校は1限目から6限目まで授業が決められているという感じですが、ドイツでは自分で自由に授業を組むことができるので、高校というよりは大学のような教育体制です。日本と教育システムが大きく違うので、小学生の段階で将来を意識することにとても驚きました。
もう1つがロマン主義です。佐藤先生の講義を受けて、史観を持って作品に対峙すると新たに見えてくるものがあるのだと開眼しました。世界史に疎かった私ですが、先生が作品の生まれた時代や社会を生き生きと解説なさったことで、以前は文学作品をただ漫然と読んでいた作品に創作の理由やヒットした必然性など、より具体的な視点で文学を理解できるようになり、より深く学びたいという気持ちが生まれたんです。
そんな訳で、卒業論文は比較学を取り上げるか、ホフマンなどのロマン主義について書くか悩み中です。
0からの知識でもドイツ語が話せたり、読めたりできるのでしょうか?
1-2年次にドイツ語漬けのカリキュラムが豊富に用意されていることがドイツ文学科の強みです。3年生になればドイツ語で原書を読んだり、お芝居をドイツ語で観劇できるまで成長できます。
入学当初はドゥッペル先生のスピーキング授業について行くために必死だった学生も、3年生になれば流暢なドイツ語を話すようになります。頑張れば必ず成果がついてきますので、それくらいドイツ文学科のカリキュラムが充実しているのだと思いました。
ドイツ文学科の授業には留学とは違う学びはありましたか?
ドイツもそうですが、ヨーロッパで仕事をしてみたいという気持ちもあります。ヨーロッパの家や建築物のデザインが好きで現地で家を建ててみたいなと思っています。日本で探すとしたらやはり、ドイツに関連したお仕事を探してみたいです。