夏の哈爾濱学院記念碑を訪ねて

秋山真一

春学期の授業・試験期間を終え、学生も教員もようやくのんびりできる大学の8月ですが、今年は8月4日(金)にロシア語学科の学生を引率して東京都八王子市・高尾霊園にある哈爾濱(ハルビン)学院記念碑を訪れてきました。

例年4月に高尾霊園で哈爾濱学院の記念碑祭が行われることはこれまでにも教員ブログで紹介してきましたが、夏に訪れるのは初めてでした。今回訪れた理由は全く私の「わがまま」に他なりません。上智大学から哈爾濱学院顕彰奨学金をもらった学生に哈爾濱学院記念碑を見せたかったのです。今回私に同行してくれたのは2022年度の奨学金授賞者である木崎さん、2023年度の奨学金授賞者である竹内さん、高橋さん、図書館のロシア語研究室で働いている若月さんの4名でした。

(写真01:哈爾濱学院記念碑にて・左から竹内さん・高橋さん・若月さん・木崎さん)

最寄駅から徒歩で20分弱の道中でしたが、猛暑もあって記念碑にたどり着くまでも一苦労。到着してからは私がこれまでに哈爾濱学院の卒業生や関係者の方々から聞いた話を披露しましたが、炎天下で長々と話をするわけにもいかず、早々に休憩所に場所を移しました。同行してくれた4名も中国のハルビンという土地や哈爾濱学院について調べてきてくれたようで、休憩所でもひとしきりハルビンやその当時の満州などについて議論することができました。

(写真02:筆者も一緒に撮影してもらいました)

遠きハルビンの地でロシア研究に情熱を捧げた先輩たち、そして上智のロシア語学科を哈爾濱学院の後継として認め、基金を託してくださった方々の思いに少しでも報いることができたかどうかを考えつつ、夏の高尾をあとにしました。