2013年より東京都水道局で勤務しています。入都後の1年間は営業所で水道事業の基礎を学び、今年度より「アジア水道事業体人材育成ネットワーク」という国際会議体の事務局担当となりました。タイや台湾といったアジア諸都市の水道事業体と共に、アジア全体の水道事業のレベルアップに寄与することを目指しています。とはいえ、一人でできることはまだまだ少なく、アジアの水道うんぬんよりも、先に自分自身がレベルアップする必要があると痛感する毎日です。幸い、先輩・上司に恵まれ、周囲の助けをいただきながら11月に開催される会議に向けて準備を進めています。
私はもともとチェコをはじめとする中欧に関心があったのですが、チェコ語を勉強してもつぶしがきかないという理由で、チェコのお隣、ドイツにターゲットを変えてドイツ語学科に入学しました(ドイツ語ならばつぶしがきくかどうかはさておき)。結果的に、ご専門の1つが中欧関連の先生がいらっしゃったので、ドイツ語圏と中欧の関係性という視点で自分の興味を掘り下げることができたのはラッキーでした。
ドイツ語学科のいいところは「あくまで語学はツールであり、ドイツ語を勉強すること自体ではなく、ドイツ語圏についての自分の関心を深めることが目的だ」というスタンスだと思います。同期を見ても、ドイツ政治から音楽、サッカーまで関心は様々でしたが、講義などを通して自由に勉強していました。それぞれが地域も分野もバラバラなことを勉強していましたが、自分の知らない世界にも視野が広がり、かえって刺激になりました。
バラエティ豊かな同期のおかげで、自分と異なる興味を持つ人をおもしろがるということが身についたように思います。社会に出て、世代も経歴も様々な人たちと働いていると、このような多様性を受け入れる姿勢は社会人の基礎として、とても大切だと感じています。
ちなみに、同期とはいまだに交流がありますが、国内外で活躍している姿がいつも励みになっています。卒業後もお互いを高めあえる友人に出会えたことが、ドイツ語学科での1番の収穫かもしれません。
ドイツ語学科には自分の興味を深める環境があり、それを後押ししてくれる教授陣や友人がいます。学生のみなさんには、学生生活を思いっきり楽しんで、どんどん自分の世界を広げてほしいです。