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他者への共感力を大切に

 

能登に降る雪の予報の声ゆらぐAIの音声ではない声

 

この短歌(奈良市 山添聖子、朝日歌壇2024年2月25日)は、気象予報士の一瞬の言い淀みをとらえています。コンピュータの言語情報処理能力の向上は目をみはるものがあり、天気予報も機械が違和感なく読みあげることができる(ようになる)でしょう。人工知能(AI)の進展の著しいなか、天気予報自体、AIに任せた方がいいのかもしれません。

でも、AIはこのように被災者の状況に思いをはせるでしょうか。また聞き手としてそのことを受けとめて短歌に詠むでしょうか。

みなさんがどんな仕事や役割を担うにしても、ただ「機械的に」こなすのではなく、他者を思いやり、他者に寄りそう気持ちを忘れないでください。「他者と共に、他者のために」はそこからはじまるにちがいありません。

卒業生のみなさんが、上智で学んだ知識や考え方を活かして、充実した社会人生活を送ることができるよう願っています。

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