研究科紹介
ABOUT
言語研究の多角的なアプローチを通して極める人間性の探求―理論・応用・臨床
言語科学研究科 言語学専攻は、一般言語学の主要な分野とそれに基づく応用言語学、個別外国語学(英語、ドイツ語、フランス語、イスパニア語、ロシア語、ポルトガル語、日本語)の科目群や言語聴覚障害学を含む、多彩なカリキュラムをその特徴としています。
博士前期課程では、言語学の基礎的概念と方法を学び、特定領域をテーマとする修士論文を作成する中で、研究方法や論文のまとめ方を身に付けます。博士後期課程では、博士前期課程で培った言語学および言語学関連分野への知識をさらに深め、より広い視野に立って、言語の理論および応用研究の分野において国内外で貢献できる研究者を養成します。
コース紹介
博士前期課程/言語学一般
言語学一般では、言語研究の多角的アプローチを基に人間性の本質を探究することを目的としています。各自の専攻言語の知識を基礎に、言語学の基礎的概念と方法を学び、特定領域をテーマとする修士論文を作成し、研究方法や論文のまとめ方を身につけます。必須科目である「音声学・音韻論基礎」「統辞論基礎」をはじめとして、応用言語学や社会言語学に至る多種多様な科目を開講しており、幅広い素養を備えた研究者の育成を行います。
同時に言語教育、言語聴覚障害研究など、一般言語理論と関連する応用言語の研究面も充実しています。また各分野における著名な学者を招いたり、国内外の優秀な学生を受け入れることで、研究を発展させる知的な刺激が得られる環境を整えているのも特長の一つです。
博士前期課程/言語聴覚研究コース
子どもは、通常、どの言語社会に生まれても、特に苦労することなく、自然に母語を獲得します。しかし、発達過程のどこかで何らかのトラブルが生じ、言語聴覚の発達の遅れや障害が生じることがあります。また、一旦ことばを獲得した後に、病気や事故などで言語聴覚機能を失うこともあります。さまざまな言語聴覚障害は、社会生活を送るうえで、大きな壁となり、本人のみならず家族の生活に影響することが少なくありません。本コースは、このような小児・成人の言語・コミュニケーション障害のある方に対して、専門的に支援できる臨床家・研究者の養成を目的としています。博士前期課程で学びつつ、厚生労働省の指定する科目を履修することで、言語聴覚士国家試験の受験資格を取得できます。さらに研究を深めるための後期課程も併設されています。
カリキュラム博士前期課程/英語教授法 コース
英語教授法(TESOL)コースは、理論に裏付けられた実践力高い専門性を備えた英語教員を養成することを目的としています。教室以外で英語を使う機会が限られている環境で英語を学ぶ学習者のニーズに応えるために、国内外における外国語の習得・教育に関する実証研究を批判的に検討しながら、自らの学習者に最適の指導方法を開発し、効果を検証した上で国内外の教員や研究者に向けて発信する能力を養成します。ほとんどの授業が英語で行われ、様々な国籍と背景をもった学生同士が優れた教授陣と切磋琢磨して研鑽を重ねています。さらに各分野における著名な学者を招いたり、国内外の優秀な学生を受け入れることで、研究を発展させる知的な刺激が得られる環境を整えているのも特長の一つです。修了後は、国内外の初等・中等・高等教育の教員として活躍したり、国内外の教育機関で博士号取得取得のために研究を続けたりと多様ですが、いずれも各所属先で高い評価を得ています。
The Master’s Program in TESOL aims at educating and training pre-service and in-service teachers teaching English as a Foreign Language (EFL). The program emphasizes theoretical as well as practical aspects of English education with a view to helping students develop the type of professionalism that will enable them to cater to the needs of students studying in an EFL environment. One of the unique aspects of our program is that most of the courses are offered in English, thereby providing an ideal environment for students who wish to polish up their teaching expertise. This program attracts students from different parts of the world, which helps create an international environment, which helps students realize the global nature of our profession. Most of the graduates choose to work as practicing teachers in Japan and other parts of the world, whereas some of them enter PhD programs to enhance their academic careers. As such, our program presents unique educational experiences for students as they try to make a substantial contribution to English education in various parts of the world.
カリキュラム博士前期課程/日本語教育学コース
専門性と実践力を兼ね備えた日本語教師を養成するコースです。上智大学は、アジアや欧米などの様々な国から多くの留学生を多く受け入れている大学です。本コースでも多様なバックグラウンドの留学生を視野に入れて日本語教育学を学び、その現場に触れる経験を持てることを特徴としています。講義を受けるだけでなく、学内で日本語を学ぶ留学生のための教授補佐やチューターとなり、実践力をつけることも可能です。また、日本語教育学分野の中でも特に第二言語習得(SLA)研究に重きを置いており、文法的、心理的、社会言語学的アプローチによる言語習得研究が可能です。加えて、英語教授法(TESOL)コースの開講科目(英語で授業を行っている応用言語学の科目等)も履修できますので、将来、海外での就職や進学を希望する学生は英語力も磨きながら専門知識を身に付けることもできます。
博士後期課程
博士前期課程で培った言語学および言語学関連分野への知識をさらに深め、より広い視野に立って、言語の理論および応用研究の分野において国内外で貢献のできる研究者を養成します。理論を実証するための方法論データ収集、分析方法の意義を理解し、専門分野に、総合的、学際的な視野のもとに自らの研究を深めていく研究態度を育てます。 さらに、すでに行われている知識の体系を理解するだけではなく、新たな理論に改変を行ったり、構築をしたりすることにより、当該分野において国際的な貢献のできる研究者を養成します。入学考査においては研究計画の提出、面接を実施し、計画内容の適切性と実現可能性の視点から選抜します。さらに、入学後は資格試験に合格し、査読付き論文を2編以上の執筆を条件として博士候補として認められます。特定の専攻分野に偏らない観察力と分析力も養うため、専攻分野以外から履修ができます。
カリキュラム論文一覧
過去5年の修了生の研究テーマは次のとおりです。
研究テーマ