昨年から続く「就職体験談」改め、「ここだけのおはなし!~OB・OGに聞くイスパのお仕事~」が10月6日に行われ、スペインの国立プラド美術館専属修復師の和田美奈子さんが来てくださいました!
和田さんは、イスパニア語学科をご卒業後、日本の鉄道会社、製薬会社のマドリード支店勤務を経て、30代の時に修復師になる決意をし、現地の修復師養成学校に3年間通われました。修復師養成学校を卒業されたのちに、IPCE (Instituto de Patrimonio Cultural de España) やソフィア王妃芸術センターで修復師として経験を積まれ、狭き門をくぐり抜けて2010年よりマドリードのプラド美術館で専属修復師として働いてらっしゃいます。
今回、和田さんは在学時代のことから現在に至るまで様々なことを楽しく語ってくださったので、あっという間に時間が過ぎてしまいました。イスパの先輩との語らいで、イスパの絆を感じつつ、将来について、美術についてなど様々なことを教えていただきました。その中で、和田さんが強調していらした特に為になる三つのことを紹介します!
一.小さい時まで遡って素の自分から考える。
和田さんが当時の仕事を続けるか迷った際に、本当に自分がやりたいことか1~2年考え、最終的に素の自分の気持ちを尊重して、修復師になることを決断されました。
現在就活をしている方々、何かに迷っている方々、ぜひ実践してみてください。
二.堪えなきゃいけないポイントは自分の実力を信じて堪える。
修復師になるための勉強は専門用語も多く、とても大変だったそうです。しかし、自分で進んだ道で後戻りもできないと考え、努力を重ねて養成学校を卒業されました。
「イスパニア語学科に入学できるということは、実力はあります!頑張ってください!」とのお言葉をいただきました。
三.できるかどうか別にして、やりたいことをやる。
プラド美術館の募集一人の枠を獲得するには、論述のテストと面接があります。スペイン人にも、ましてや外国人にはさらに難しいです。しかし、最初から諦めずに挑戦した結果、和田さんはプラド美術館に勤めることになりました。
これらの言葉のほかに、私が一番感銘を受けたことは、「何を始めるにも遅すぎることはない(Más vale tarde que nunca)」ということです(吉川先生の座右の銘でもありますね!)。努力次第なのだと思います。
次回の「ここだけのおはなし!」は、10月27日の17時からで、現在ジェトロに勤めていらっしゃる方からお話が聞けます。私は今回参加して、予想以上に大きな収穫を得ました。ぜひ参加してみませんか?