2023年3月8日に、文部科学省科学技術人材育成補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(調査分析)」の活動の一環として、同志社大学・上智大学ダイバーシティ・シンポジウム「海外先進事例に学ぶ私立大学のダイバーシティ推進モデル」、英語・日本語 (同時通訳および情報保障(PC通訳)あり)を実施しました。同志社大学今出川キャンパスでの対面形式とZoom ウェビナーのハイフレックス形式で行われた本シンポジウムには、学内外そして一般の方を含め、およそ240名の方々が参加されました。
(4月17日追記)このシンポジウムに関する動画および資料は以下のリンクから閲覧ください。
https://doshisha-diversity.jp/doshisha-sophia/outcome/
シンポジウムの第1部では、T.I.M.E. Association ( Top International Managers in Engineering ) Secretary GeneralであるGwenaëlle GUILLERME 氏による、欧州のSTEM分野のGender Equalityに関する基調講演が行われました。次に、同志社大学阪田真己子教授(同志社大学学長補佐・ダイバーシティ研究センター長)より本事業の概要が紹介されました。続いて、中村艶子同志社大学グローバル・コミュニケーション学部教授がスタンフォード・ハーバード大学(米国)について、Regine DIETH同志社大学グローバル・コミュニケーション学部助教がテュービンゲン大学(ドイツ)について、上智大学グローバル教育センター長出口真紀子教授がマヒドン大学(タイ)について海外調査報告を行いました。この後、「私立大学におけるダイバーシティ推進のための処方箋」と題して、阪田真己子同志社大学教授と上智大学齊藤玉緒教授(研究推進センター長・ダイバーシティ推進室室長補佐)が、両大学における女性研究者をはじめとしたダイバーシティ推進の取り組みとして、海外調査で得た好事例を日本の私立大学に導入するためのモデルを報告しました。
第2部では、私立大学長座談会「私立大学におけるダイバーシティ推進―私大の多様性を活かすために―」が行われました。駒澤大学各務洋子学長、立命館大学仲谷善雄学長、上智大学曄道佳明学長が参加し、同志社大学植木朝子学長がファシリテーターを務め、私立大学によるダイバーシティ推進をテーマに議論を交わしました。女性研究者の活躍促進の試みを端緒として見出した課題が、女性研究者のみならずダイバーシティ推進のための課題へと進展していったこと、そして、課題解決には、各大学の理念を踏まえつつ、女性研究者にとどまらずダイバーシティ推進へと拡大して展開することが必要とのことについて意見が交わされました。
最後に、多様な私立大学の在り方を尊重しつつ、日本の私立大学全体で、女性研究者、そしてダイバーシティをますます意欲的に推進していきたいとの認識を共有しました。