講演会

後藤 亘氏(東洋大学助教)

日時2017年3月10日(金)15:30-17:00
タイトル

” Labeling Theory and Parametric Variation “

要旨

本発表では、Chomsky (2013, 2015)のラベル理論を改良しながら比較 統語論研究の新たな方向性を探ることを目的とする。分析対象は、 EPP、ECP、CED、PBCなど多岐にわたるが、“minimal search is better than deeper search” (Chomsky 2014: 5)と“Merge applies freely” (Chomsky 2015: 14)を指導原理に、探査の適用範囲を可能な限り最小化するとと もに、併合の自由適用を最大限活用することで、これらの一見関係の ないように見える現象に対して統一的かつシンプルな説明を与える ことができると論じる。本研究の帰結として、併合はn>2のとき探査 を介してその入出力を2に最適化しているということ、探査はXP-YP 構造の深部まではアクセスしないということ、素性継承はXP-YP構造 のラベルを完全に決定するため(つまり、完全解釈のため)に必要で あるということ、そして、相主要部と非相主要部の違いは範疇素性の 有無の違いに帰せられるということが導かれる。

場所 その他

場所:L-821(上智大学四谷キャンパス中央図書館8F L-821会議室)

使用言語:日本語

参加費無料 事前申し込み不要