2023年11月29日
難民に対する教育支援を人間の安全保障の観点から論じた研究論文が国際学術誌に掲載
人間の安全保障研究所所員の小松太郎教授(総合人間科学部教育学科)とガラウィーンジ山本香研究員が国際NGOと共著で執筆した難民教育に関する論文が、International Journal of Comparative Education and Developmentに掲載されました。
本論文は、長期化・複雑化する危機下にあるシリア難民児童の学びをいかに支えるか、人間の安全保障の観点から論じたものです。シリア難民の第一次庇護国であるヨルダン国では、国際NGOワールドビジョンが低学力のシリア人児童を対象に補習教育を実施してきました。その事業評価データ、および小松・山本両所員による現地調査の結果を用いつつ、安全な学習環境の構築と学習意欲を喚起する指導法により脆弱層の難民児童の学習継続とエンパワーメントを実現すること、それによって彼らの将来の選択肢を増やし、生存や生活の安全保障を促進することを主張しています。
Komatsu, T., Ghalawinji-Yamamoto, K., Iwama, Y. and Hattori, S. (2023), "Remedial education program for Syrian refugees: ensuring their learning during a protracted crisis", International Journal of Comparative Education and Development, https://doi.org/10.1108/IJCED-02-2023-0008
論文掲載サイト