■ 講演会

2022年04月27日 09:48:20

アフリカ研究セミナー:「アフリカにおける難民と帰還をめぐる諸課題」 を2022年6月17日(金)オンライン開催します。

ロシアのウクライナ侵攻とともに、難民問題に関する関心が再び高まっています。UNHCRによると、2022年2月24日以降、約500万人(2022年4月20日現在)のウクライナ人が難民となり、国際的な保護を必要としています。しかし、世界には、より多くの人々が紛争や人権侵害などの理由により庇護を求めて移動しています。とりわけ深刻な状況に直面している地域の一つがアフリカです。2020年末の時点で、世界で最も多く発生している上位10か国のうち6か国がアフリカ諸国であり、世界で最も関心がもたれていない難民危機に直面する10か国のうち8か国もアフリカの国々です。

今回のセミナーは、アフリカにおける難民の帰還や帰還した元難民の状況に焦点をあてます。難民が大量に発生している状況で、そもそもなぜ難民の帰還を考える必要があるのでしょうか?多くの難民受入国は、難民を帰還せざるを得ない状況に追い込んだり、ノンルフールマン原則*に違反する強制送還を実施しています。このような現状は、難民の諸権利を侵害するだけでなく、新たな難民の発生や地域の安全保障や安定を脅かす等の問題を引き起こしています。一般的に難民の帰還は最も望ましい解決策と言われてきました。しかし、その実態はあまり知られていません。今回のセミナーを通して難民の帰還政策や帰還後の難民が直面する諸問題を把握し、包括的な難民保護や今後の課題を皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

*ノンルフールマン原則とは、生命や自由が脅かされかねない人々(特に難民)が、入国を拒否されたり、それらの場所へ追放されたり、送還されたりすることを禁止する国際法の原則です。


主催主催:上智大学アジア文化研究所
共催:科学研究費補助金(基盤B)「アフリカにおける難民保護と持続性を有する「帰還」に関する実証的・理論的研究」[JSPS科研費 JP19H04364](研究代表者:杉木明子)
アフリカ学会関東支部
日時2022年6月17日(金)18:00-20:00
テーマ「アフリカにおける難民と帰還をめぐる諸課題」
プログラム18:00〜18:10 開会のあいさつ 眞城百華(上智大学アジア文化研究所)
18:10〜18:20 企画趣旨の説明
18:20〜18:50 「概説:アフリカにおける難民保護と帰還ー理想と現実のはざまで」(仮)杉木明子(慶応大学)
18:50〜19:20 「政治化された難民の帰還ールワンダ難民とコンゴ難民の事例から」
米川正子(明治学院大学)
19:20〜19:25 休憩
19:25〜20:00 質疑応答 
開催方法・申し込み方法Zoom によるオンライン開催
申込方法:2022 年 6 月 15 日(水)までに以下のリンクからご登録ください。
事前登録用リンク: https://forms.gle/cqR1T76R9o8bL56i9
*ご登録いただいた方宛に、前日までにZoom のリンクをお送りいたします。
お問い合わせ上智大学アジア文化研究所
i-asianc@sophia.ac.jp