研究グループ1 『イスラーム主義と社会運動・民衆運動』(第一期:2006-2010年度)

 イスラーム諸国における民主化(およびその反面における暴力)という重要な課題と結びつくイスラーム主義運動、社会運動、民衆運動の三つのファクターの関係性、さらにそれらの経済開発や社会開発との関連の分析を行う。民主化論や市民社会論のイスラーム世界への応用に関する従来の研究はもちろん、近年米国等で萌芽がみられる公共圏理論の応用なども吟味し、新しい理論構築を目指す。実際的な問題としても、イスラーム主義運動の終局の形態と、「原理主義」後の新しいイスラームの形を検討することはきわめて有用である。
 社会学者、政治学者などの実証研究に、歴史学者による史料研究を加え、共同の現地調査等によって、地域間比較を行いつつ研究を進める。前述「現代イスラーム世界の動態的研究」の後に、平成14-16年度科学研究費補助金基盤研究(B)「現代イスラーム地域における民衆と宗教運動の総合的比較研究」(研究代表者:私市正年)平成14-18年度21世紀COE「地域立脚型グローバル・スタディーズの構築」研究プロジェクトⅡ-1「イスラームをめぐる宗教紛争・地域紛争と民衆運動の研究―二項対立論の克服に向けて」(コーディネーター:私市正年)などによって継続されてきた共同研究を発展的に継承する。
 年間4回の研究会を恒常的な研究活動の中核において、年度ごとに中心的な研究主題を決定し、共同現地調査を毎夏に実施する。研究蓄積に応じて、国際ワークショップ等を組織する。