調査・研究

<アジア・アフリカにおける諸宗教の関係の歴史と現状>2018年度第1回研究会(2018年7月7日(土)上智大学)

大学間連携等による共同研究「アジア・アフリカにおける諸宗教の関係の歴史と現状」では、2018年度第1回目の研究会を下記の要領で開催します。

本共同研究は上智大学イスラーム研究センターと早稲田大学イスラーム地域研究機構が共催する連携事業であり、アジア・アフリカを対象地域として、イスラームと他の宗教との比較や関係の分析を目指します。
今年度は、毎回研究会ごとにテーマを設け、それに沿って異なる宗教や地域の事例を比較します。

第1回目の研究会では「宣教」をテーマとして、サウジアラビアのワッハーブ派、中国の回族、台湾の長老教会の事例についてそれぞれご報告いただきます。
また、研究会終了後には懇親会も開催します。皆様のご参加をお待ちしております。

*会場準備の都合上、ご出席いただける方は前々日までに下記のアドレスまでメールをお願いいたします。また懇親会にご参加される方はその旨も事前にお知らせください。

【日時】2018年7月7日(土)13 :00-18 :00
【会場】上智大学 市ヶ谷キャンパス研究棟6F会議室
(JR中央線、東京メトロ有楽町線・南北線、都営地下鉄新宿線市ヶ谷駅 徒歩5分 または東京メトロ有楽町線麹町駅 徒歩5分)
*四谷キャンパスではございませんのでご注意ください。門を入ってすぐ右手の建物です。また、エレベーターは5階までとなっておりますので、その先6階へは階段をご利用ください。

【プログラム】
13:00-13:30 開場、開会、趣旨説明
13:30-14:30 高尾賢一郎(日本学術振興会)「サウジアラビアにおける宣教の射程とワッハーブ主義」
 本報告では、サウジアラビアの公式な宗教的立場であり、偶像崇拝や聖者信仰の否定といった一神教の徹底したあり方を通して語られることが多いワッハーブ主義について、国家建設を最終目標に掲げた宣教としての側面に着目する。国家の成り立ち、その過程において守るべき、あるいは排除すべきとされたものについて確認した上で、サウジアラビアが取り組んだ宣教の射程について検討したい。

14:40-15:40 奈良雅史(北海道大学)「現代中国におけるダアワの展開―中国雲南省の事例から」
 本発表は、改革・開放以降の中国において、ムスリム・マイノリティである回族の大学生を中心に行われてきたダアワの展開プロセスを明らかにすることを目的とする。改革・開放以降の回族社会ではモスクを中心とした伝統的コミュニティが解体し、世俗化する一方で、イスラームが急激に復興してきた。こうした社会的、宗教的変化、および依然として宗教活動に対し抑圧的な国家による宗教管理との関係から、ダアワの展開について考察する。

15:50-16:50 藤野陽平(北海道大学)「戦後台湾の民主化運動と長老教会 宣教と社会運動という視点から」
 台湾基督長老教会は台湾で最も歴史が古く、最大のプロテスタント教会であるが、社会運動を宣教の柱に位置付けており、中国からの独立を強く求めるグループと良好な関係を維持している。また1970年代からの民主化運動において運動をリードした重要なアクターであり、現在までそうした態度は引き継がれている。そこで当時の資料から1970-80年代の長老教会による民主化運動を振り返ることで、宣教としての社会運動のあり方を考えてみたい。

17:00-18:00 総合討論
18:30- 懇親会



上智大学イスラーム研究センター
大学間連携等による共同研究
「アジア・アフリカにおける諸宗教の関係の歴史と現状」事務局
 asia-africa@sophia.ac.jp(スパム対策のため、@が全角となっております)
TEL: 03-3238-4073/4074 


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