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◆研究会紹介

哲学科には、正規の授業の他に、学部学生、大学院生、教員や他大学の先生、学生が参加している自主的な研究会が数多くあります。こうした研究会に参加することで、自分が関心を持つ哲学思想に触れることができるだけでなく、先輩や先生方との意見交換の貴重な機会ともなります。以下は2024年度に開かれる研究会の紹介です。

・20世紀ドイツ・フランス現象学研究会
・哲学対話研究会ディアロゴス
・クザーヌス読書会
・実存思想研究会
・ルソー研究会
・バタイユ研究会
・『ドキュマン』読書会
・罪研究会
・『道徳形而上学の基礎付け』読書会
・英米現代哲学勉強会
・ウィトゲンシュタイン研究会
20世紀ドイツ・フランス現象学研究会

2011年度より新しく創設したこの研究会では、20世紀以降のヨーロッパ、特に、ドイツやフランスの哲学の潮流の形成に大きく寄与し、今日に至るまでの中央ヨーロッパのみならず、東欧や東アジアの哲学的思惟の展開に多大なる影響を及ぼした現象学の重要な著作を研究します。現象学に興味がある方はどなたでも参加可能です。現在は、本学哲学専攻の大学院生はもちろんですが、他の大学の大学院生及び研究者の先生にもご参加していただいております。2024年度は、昨年度に引き続いて、メルロ=ポンティ『見えるものと見えないもの』(原典:フランス語、邦訳有り)を読解しております。
♢日時:毎月二回(予定)(月曜日18:00~19:30)
♢場所:哲学科共用室(7号館3階)
♢代表者/連絡先:石田寛子/中川暖(hiroko-ishida@sophia.ac.jp)
♢顧問・指導:長町裕司教授


哲学対話研究会ディアロゴス

 「哲学の知識には自信が持てない。でも、哲学的なことを話したい!」 この研究会に使用テクストはありません。扱うのは、日常生活を送る上では見逃しがちなたくさんの問いやモヤモヤたち。哲学者の言葉や用語は抜きにして、「自分の言葉で」語り合うこと、それを促進するファシリテーション力を養うことを目的とした研究会です。
当研究会では、学内に留まらず、中学校や高校などでも哲学対話を実施しており、常に外部からの参加者も積極的に受け入れています。まずはお気軽にご連絡ください。
普段は深く考えないたくさんの問いに、一緒に向き合い、語り合ってみませんか?
♢日時:木曜日5限 隔週 
♢場所:文学部共用室B(7号館4階)
♢代表者/連絡先:武千晴(c-take-2g6@eagle.sophia.ac.jp)


クザーヌス読書会

 中世末期の思想家ニコラウス・クザーヌス(1401-1464)『精神に関する無学者の対話』(Idiota de mente)を読んでいます。このテキストは邦訳未刊行ですが、故薗田担先生によるご翻訳の草稿をお借りし、使用させていただいております。日本語メインで進めているので、ラテン語未習の方でも問題なく参加できます。予習も不要ですので、随時お気軽にご見学ください。院生が中心となっていますが、学部生、社会人の方も例年参加してくださっています。
♢日時:木曜6限・隔週
♢場所:哲学科共用室(7号館3階)
♢代表者/連絡先:川﨑えり(qcxmf837@yahoo.co.jp)
♢顧問・指導:長町裕司教授


実存思想研究会
♢日時:金曜6限 隔週
♢場所:哲学科共用室(7号館3階)
♢代表者/連絡先:田中健登(k-tanaka-4i2@eagle.sophia.ac.jp)
♢顧問・指導:長町裕司教授


ルソー研究会
♢日時:毎週金曜 昼休み(5月まで休み)
♢場所:哲学科ゼミ室(7号館3階)
♢代表者/連絡先:一井彬人(a-ichii-4w5@eagle.sophia.ac.jp)


バタイユ研究会
♢日時:月曜日4限 
♢場所:哲学科ゼミ室(7号館3階)
♢代表者/連絡先:高橋和生(Kazu75taka@gmail.com)


『ドキュマン』読書会
♢日時:木曜日3限 
♢場所:哲学科ゼミ室(7号館3階)
♢代表者/連絡先:高橋和生(Kazu75taka@gmail.com)


罪研究会
♢日時:金曜日5限 
♢場所:哲学科ゼミ室(7号館3階)
♢代表者/連絡先:高橋和生(Kazu75taka@gmail.com)


『道徳形而上学の基礎付け』読書会

カント生誕300周年にあたる2024年に新しい訳が出た『道徳形而上学の基礎付け』(Grundlegung zur Metaphysik der Sitten)。  道徳的価値観が多元化・分裂し、「何が正しいのか」「何をすべきなのか」という倫理的問いかけすらナンセンスに思われる今日でも、都会の夜空の裏に隠れる星々のように、老哲学者によって物されたこの小さな書物は、その固有の光を淡くも美しく放っています。即ち、現代人としてこの『基礎づけ』を読ながら自らで考えていくことは、単に古典に触れ哲学史の知識を得るということを超えた意義——我々がどこかに置き忘れてきたものをもう一度拾い上げさせるものとして——を持つ......そう私は確信しているのです。カントの倫理学(義務論)と聞くと、どこか頑固で説教くさくて理想に凝り固まった思想、或いは、様々な哲学者に批判されてきた数世紀前の「賞味期限の切れた」思想、このように想像してしまう人もいるかもしれません。しかし、それは本当にそうなのでしょうか? 果たして彼の議論はその程度のものなのでしょうか? 風評で判断するのではなく、このことは実際に読んで確かめてみることにしましょう。  使用するテキストは本哲学科名誉教授大橋容一郎先生の邦訳(岩波文庫, 2024年)を用います。また、 近代ドイツ思想を専門にされている鈴木伸国先生に顧問を務めていただいております。『基礎づけ』はカントの著作の中だと比較的読みやすいテキストであり、また(少人数でこじんまりとはしていますが)メンバーも皆優しい方々ですので、気軽にご参加ください。カントについての知識が0でも大丈夫です(内部生限定)。
♢ジャンル:カント哲学・倫理学・形而上学・原著講読
♢日時:水曜5限 隔週 
♢場所:7号館3階哲学科共用室
♢代表者/連絡先:星拓也(t-hoshi-2p7@eagle.sophia.ac.jp)
♢顧問・指導:鈴木伸国教授


英米現代哲学勉強会

「英米現代哲学勉強会」では、20世紀から21世紀にかけて発展した分析哲学の入門書(比較的短めのもの)を多様な分野にわたって講読することで英米現代哲学の基礎を学びます。分析哲学とは、論理的な明晰さを重視し、私たちの常識や概念を精密に分析する現代哲学の一分野です。分析哲学では、哲学史の広範な知識や高度な外国語読解力は必須でなく、議論を丁寧に追えれさえすれば、テキストの理解を深めることができます。そのため、初心者でも無理なく学び始められるのが特徴です。これまでに、認識論(D. プリチャード『知識とは何だろうか: 認識論入門』)、心の哲学(T. クレイン『心は機械で作れるか』)などを扱ってきました。今学期は、法哲学または言語哲学の入門的なテキストを講読する予定です。  本勉強会は、学部2年生が最も多いフレッシュな研究会です。哲学史には詳しくないけど自分で考えるのが好きな方、上智大学では触れる機会の少ない分析哲学の雰囲気を知りたい方は、ぜひ気軽に連絡してください! (内部生限定)。
♢ジャンル:現代哲学・分析哲学・言語哲学・論理学・法哲学・認識論・入門書通読
♢日時:毎週火曜2限 
♢場所:7号館3階哲学科共用室
♢代表者/連絡先:星拓也(t-hoshi-2p7@eagle.sophia.ac.jp)


ウィトゲンシュタイン研究会

昨年度まで論理哲学論考研究会という名前で活動していました。現在は、ウィトゲンシュタインの代表的な著作の一つである『哲学探究』を読んでいます。途中から参加することにハードルが高いと感じるかもしれませんが、『哲学探究』は日常的な言葉を用いた比較的短い文章から構成されており、どこから読んでも哲学的な考察に誘われるようになっています。 アクティブに参加しているのは五人ほどで、優しく落ち着いた雰囲気の読書会です。気軽にお越しください。
♢日時:火曜6限(19:30-21:00ごろ)。参加者と相談して変更する可能性あり。 
♢場所:オンライン(zoom)
♢代表者/連絡先:清川哲太(OB) whjh4j1@gmail.com




開催の日時と場所は変更される可能性があります。また、ここに全ての研究会が載っているわけではありません。
哲研前の掲示板に各研究会の研究室利用時間・場所について、詳細が掲示されます。
各自確認してください。