卒業生の活躍

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ドイツ文学科を卒業し株式会社ヤナセにてメルセデス・ベンツの販売員に。メルセデス・ベンツの「堅実なものづくり」はドイツの文化が感じられます。

2019年度卒 渡辺舞

ドイツ文学科を選んだ理由を教えてください。

皆さん英語を学ばれてお気づきかと思いますが、一つの単語には複数の意味が存在します。加えて、詩や小説では同じ言葉であっても、使われ方によって印象が異なったり、違うイメージを連想させたりします。

たとえば、ドイツ語の ‚rot‘ は直訳は「赤」ですが、詩的表現では「血、生命力、活力」などのメタファーを伴います。解釈の仕方は読み手の数だけあると言えます。

私がドイツ文学科を選んだ理由は、言語とその言語で書かれた文学を併せて学ぶことで、言葉が生み出すニュアンスや表現、そしてそれぞれの言葉の奥に秘められた意味を理解できると思ったからです。

ドイツ文学科ではどのようなことを学ぶのでしょうか。

ドイツ文学科では文学のみならず、ドイツ語の習得を目指すことのできる手厚いカリキュラムが用意されています。1-2年生では毎日1-2コマのドイツ語に関する授業があるため、ドイツ語初心者の新入生も、日々の授業や課題を通して、読み書きや会話ができるようになっていきます。

また3年生以降は希望者は留学のチャンスが与えられるため、留学を目標にモチベーションを高めている学生も多いです。また、勉学と並行してアルバイトに勤しむ学生も多くいました。私も授業の後にアルバイトに行き、帰宅時間が深夜になるということも少なくありませんでしたが、その後日々の課題や小テスト、試験勉強を繰り返すことで、ドイツ語の能力が身についた実感があります。

ドイツ文学科を選んでよかった点は何でしょうか。

ドイツ文化、ドイツ語会話に関するカリキュラムが豊富で、知識の獲得を日々実感できたことですね。 度々ある小テストで自分の成長が確認でき、常に学び続ける姿勢を身につける事ができたと思います。学科自体が和気藹々として、クラスは4年間同じ、しかも少人数であることから非常にアットホームな雰囲気というのも良かったです。 親身になって話してくださる先生が多く、語学のみならず留学や就職に関しても相談にも乗っていただけたことに感謝しています。

ドイツ文学科で出会った友人とは今でも食事に行くことも多く、交流は続いています。大学院に進んだ友人からは、修士・博士課程での研究の話を聞いて刺激を受けています。

ケルン大学にて1年間の交換留学を経験したそうですね。

交換留学は年間30単位まで、上智大学卒業に必要な単位として換算されるので、留学することに支障は全くありませんでした。留学中各国からの留学生と過ごすことで、自分とは異なる価値観や考え方と出会い、それらを受容する力を得るという貴重な経験もできました。

ドイツの大学では、授業中も飲食が自由ですし、ディスカッションの際には日本よりもずっと活発に発言します。
さらに生活面での違いも大きかったです。ビザ取得のためにひとりで役所に行ったら英語だと対応してもらえなかったり、電車の乗り方やスーパーでの買い物の仕方が判らなかったり、慣れるまでは常に緊張しました。

現在のお仕事の内容をお聞かせください。

株式会社ヤナセにてメルセデス・ベンツの販売に携わっています。訪問企業の中で会社説明会の雰囲気が一番しっくりときて、ここで働くのだろうという予感がなんとなくありました。また入社後のキャリアパスは販売から始めることに決めました。販売業務は現場で働く方達の苦労や仕事内容、負担等を目の当たりにする、ビジネス最前線の職種です。

将来、広報や総務、経理や秘書関係等、他の職種にて働く際にも、必ず販売での経験が活かされるため、最初は販売業務を経験することに決めました。

お仕事でドイツ文学科での経験が生かされたなと思うことはありますか?

在学中、文学を通して私は言葉の裏に隠された意味や意思を汲み取るということを学びました。お客様との会話の中で、お客様が本当に求めるものは何かということを意識することを大切にすることができているように思います。

また留学の経験からお客様と海外の話題でお話が弾むことや、上智大学に所縁のあるお客様と大学のお話ができるなど、様々な場面で経験が活かされているように感じます。

メルセデス・ベンツは「堅実なものづくり」という部分で、ドイツ文化をとても身近に感じます。たとえばメルセデスの子会社であるAMGは、エンジンをマイスターが手組みで行います。非常に緻密な作業が伴うエンジンの製造ですが、それらを正確にこなせる技術力がドイツ文化の表れかなと思います。

受験生に向けて一言お願いいたします。

入学後も学び続けられる事が非常に魅力的な学科です。ドイツ文学科という名前から、文学に興味がないけれど、進学しても良いものなのかと思われる方もいるかもしれませんが、文学のみならず、多岐にわたる授業を一般教養として受講することも可能です。
且つドイツ語においては会話の授業もあり、交換留学等のシステムも確立されている為、非常に学びの多い学科だと思います。

また、学科内での交流が非常に多く、4年間同じクラスで学んでいくため、大学生活を通して一生涯の友人と出会えるかもしれません。