国際政治論研究コース紹介
国際政治論研究へのいざない
グローバル化した国際社会の政治は、極めて複雑になり、新聞、TVに現れる表面的な現象をなぞるだけでは到底理解できなくなりました。どこまでが安全保障で、どこから経済かの境界も曖昧ですし、国際関係と国内の政治・経済は日常的に共振します。このような複雑かつ曖昧な事象を理解し、分析する力を手に入れる一つの手段が、国際政治研究です。
また地域研究と国際関係研究は両輪をなす学問分野です。各自が専門とする地域と本コースで開講される国際政治研究の間を自由かつ柔軟に往復することで、地域と国際政治の双方が、より深く理解できるようになるはずです。
国際政治論研究コースの教育・研究上の理念
(1)国際政治のダイナミズムを理解し、分析する上で必要となる基本的な概念や理論、歴史を理解すること。
(2)その上で、自由かつ果敢な発想を発展させ、既存の知識や視角を乗り越えるようなチャレンジングな知的活力を培うこと。
(3)各人が専門とする地域と国際政治との間を知的に自由に往復し、柔軟かつ幅広い視座を身につけること。
(4)国際政治の研究を通して、自らが国際社会の一員であることを認識し、やがては主体性、積極性を備えた職業人、知識人として社会に貢献することを意識すること。
国際政治論研究コースのカリキュラム
【導入科目】
国際政治論研究コースを履修するには、まず「導入科目」として以下のような科目を履修することが求められます。ここで国際関係・国際政治学について基本的な概念を学ぶことなります。
<科目例>
「国際関係論概説」「グローバル化と政治学」「アメリカとグローバル化」「平和学」
【コア科目】
国際政治論研究コースの「コア科目」としては、国際政治の概念や理論を学ぶための科目が数多く設けられています。またこれとならんで、国際政治の主要アクターを扱う科目や今日的テーマに関わる科目も提供されています。これらの多様な科目を体系的かつ弾力性をもって履修していくことで、国際政治学を深く理解する力をつけることが可能となります。
<科目例>
「国際政治学」「グローバル・ガバナンス論」「日本外交論」「中国政治外交」
【演習科目】
「導入科目」、「コア科目」で培った国際政治学についての理解と知見を、より主体的に発展させるのが「演習科目」です。国際政治論研究コースの履修者は国際政治学の中で、特にどのような分野やアプローチを深めていくか選択することになります。
講義形式とは異なり、演習科目では学生の主体的参加が全てです。古典から最先端の研究書まで、国内外の多彩な文献を読み解き、仲間と共に議論し、自分自身の思考と向き合いながら論文を書き上げることを通じて、「国際政治論研究コース」の履修者に相応しい知識と自分自身のオリジナルな視座を手に入れることになるでしょう。
<科目例>
「演習(グローバル・国際研究)」「演習(国連と紛争解決)」
「演習(国際制度論)」
履修モデル
以下のモデルに従う必要はありませんが、参考にして自身の履修計画を立てましょう
①国連など国際機関の機能について体系的に学びたい
導入科目 | 国際関係論入門、国際関係論概説、グローバル化と政治学 |
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コア科目 | 国際政治学、国際政治理論、グローバル・ガバナンス論3・4 |
演習* | 演習(グローバル・ガバナンス論)1・2 または 演習(EUと紛争解決)1・2 |
②BRICS諸国の政治発展について学びたい
導入科目 | 国際関係論入門、国際関係論概説、グローバル化と政治学 |
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コア科目 | 比較政治学1・2、グローバル化と発展途上国、国際政治経済論(経済学的アプローチ)1・2、中国政治外交1・2、ブラジル政治概論、ロシア政治・外交A-1・A-2およびB |
演習* | 演習(比較政治学)1・2 または 演習(ブラジル政治経済研究)1・2 |
③領土紛争について各国はどのように対処してきたのか学びたい
導入科目 | 国際関係論概説、グローバル化と政治学、平和学 |
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コア科目 | 国際政治学、日本外交論、平和研究 中国政治外交1・2、ロシア・ユーラシアの国際関係A・B、ヨーロッパ政治経済論 |
演習* | 演習(ロシア政治・外交)1・2 または 演習(EUと紛争解決)1・2 |
*演習科目は入学年次によって必要な単位数が異なる。必ず履修要覧を参照すること。