11ヶ月間を振り返る

若林萌

こんにちは!ドイツ語学科3年の若林萌です。現在はベルリンに留学中で、在外履修ではドイツ中部のエアフルトに滞在していました。気づけばあっという間に7月も終盤に差し掛かり、毎日日差しが強く夜も22時まで明るいままで、まさに夏も本番です。
ドイツ生活も残るところ2週間となり、総復習という気持ちで11ヶ月間を振り返りたいと思います。

初めにも書きましたが、私が半年間滞在していたエアフルトという町は元東ドイツでした。そのため信号機は全て東ドイツ時代に設置されたアンペルマンでした!私の留学の目的の一つに東西ドイツの違いを感じたいということがあり、次の交換留学先では東西ドイツの混ざったベルリンを希望しました。正直なところ、エアフルトに住んでいた頃はドイツ自体が初めてだったので、東ドイツについてなんとなく素朴という印象くらいにしか感じられませんでしたが、ベルリンで旧東ドイツ地区の住宅街に行ってみると、びっくり!日本の集合住宅のような光景にエアフルトの面影があり、「これが東ドイツだ!」と感じられました。ベルリンの壁を見たりすることで東西ドイツがあったという事実は知れても、その違いを感じることは難しいですよね。見聞きしたものを実際に肌で感じることができるということは、まさに留学の醍醐味だと思います。

次はドイツ人についてです。留学を通してドイツ人に限らず本当に多くの人と知り合いましたが、その中で面白いなと思ったのが、ドイツ人の中での違いです。私のドイツ人友達にはフランス人とのハーフ、ユーゴスラヴィアとのハーフそして純ドイツ人がいます。(以下フランスくん、ユーゴくん、ドイツくん)ドイツくんに関しては「時間厳守・几帳面・ビール大好き」の、みなさんご存知の典型的ドイツ人の特徴3本立てといったところでしょうか。彼の作った料理もソーセージとじゃがいもがメインの、素材の味を生かしたドイツ料理そのものでした。それに対してフランスくんはおしゃれが大好きで、コーヒーは豆からこだわったエスプレッソを提供してくれるなど、料理から普段の言動まで様々なところにセンスが感じられました。そしてユーゴくん。彼に関しては、自由奔放。遊ぶ約束をしてもふらりと現れ、深夜になり一緒に帰るのかと思いきや「これからまた友達と遊ぶんだ」と夜のドイツを遊び歩く姿はさすらいの旅人のようでした。そんな個性的な彼らもドイツ人の典型の1つ「ディスカッション」になると誰にも手がつけられません!小さなことから大きなことまで一度勃発してしまえば熱い論争が繰り広げられます。彼らの個性はそれぞれの家庭が影響しているのかなと思うと同時に、ドイツに暮らしている以上根っからのドイツっ子なのだなと感じました。

そして日本と比較して思うことは、コミュニケーションの違いです。例えスーパーのレジでは必ず最初に「こんにちは」、最後に「ありがとう、またね」というような挨拶をします。先日レジの人が私の前でミスを連発していたときに、私の番になって「遅くなってごめんね」と言ってくれました。それに対して「大丈夫、問題ないですよ」と返すと、「今日は本当に不幸が重なるわ!だって〜…」とそのまま雑談を続けました。日本では見ず知らずの人と話をすることはあまりないですよね。そのため私はドイツ語で話すことができた嬉しさもあり、その日1日、今日お買い物してよかったな、といい気持ちで過ごすことができました。電車の中でも、日本ではみんな黙々と携帯でメールを打ったりゲームをしたりしていますが、ドイツでは、マナーの違いもありますが、電話をしている人を多く見かけます。この前は「今⚪︎⚪︎駅だからもうすぐ着くよ!またね」ということだけを電話で伝えている人がいて、それぐらいならメールで伝えればいいのに、と思ってしまいました。(笑)しかし、見知らぬ人と雑談をするという経験が増えていくうちに、日本とは違う、知り合いとだけではなく「人と話す」とことが本当に好きで、そしてそのことを大事にしているんだなと思いました。そしてドイツ語を使って他人と話したり、知り合ったときに、ドイツ語を学んでよかったな、留学をしてよかったな、と心から思います。

余談ですが、ドイツでもPokémon GOブームはすごいです!!歩きスマホをしている人のほとんどがPokémon GOをやっていたこともありました。ただポケモンの名前が日本とドイツで違うので、コミュニケーションに度々手間取ります…。歩きスマホには気をつけて、自転車道に踏み込んだりしないように!(笑)

最後になりますが、留学を迷っている人、気が進まない人、ぜひ勇気を出して一歩踏み出してみてください。ドイツ語を使って話をしたり、日本との違いに触れたり、はたまた予想外のところにだったり、必ず面白いな、楽しいな、というポイントがあるはずです。もちろん辛いこともありますが、留学を終えたときに必ず成長した自分を感じられますよ!

長くなりましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。

1m-wakabayashi

2m-wakabayashi