ある日の会話

折原有実

トリア大学に留学している折原有実です。光陰矢の如しとは言ったもので、ドイツで勉強する時間も残り3ヶ月を切りました。

さて今回は最近印象的だったことについて書きたいと思います。それはドイツの学生の選挙に対する考え方です。

私が友人と廊下を歩いているときのことでした。その友人は廊下に貼ってあるポスターを見て「これは今度大学で行われる選挙のためのポスターで、あの右にいる人は友達なんだ。」と言いました。私はそれを聞いて「へえー、大学で選挙なんかあるんだ」と考えていました。すると友人は続けて「あの友達と仲はいいけど、でも彼は右翼だから私は投票しない。」と言いました。しばらくして私は友人がそう断言したことに驚きました。日本であれば大学の行事で投票するとき(例えばミスコンなど)大抵友達だからという理由で一票入れると思います。もしくは関わらないか。しかし友人はそのような理由は関係ないというようにそう言ったのです。私は友人がその候補者と仲が良いのを知っていたので尚更意外でした。日常の何気ない会話のはずなのに印象に残っています。

もちろん、全てのドイツ人や日本人の学生がそう考えているとは言えませんが、このような選挙に対する考えの違いが、それぞれの国の若者の投票率に繋がっているのかなと思った寒い冬の日でした。

y-orihara