講演会

4研究所合同シンポジウム「コロナ危機下で考えるマイノリティ、移民、難民への差別と不正義:アメリカ合衆国、コロンビア、マレーシアの現実から」

講師

廣田秀孝(アメリカ・カナダ研究所)・幡谷則子(イベロアメリカ研究所)・久志本裕子(アジア文化研究所)
【モデレーター】三浦まり(グローバル・コンサーン研究所)

日時2020年11月19日(木)17:30~19:30
概要

本シンポジウムはコロナ禍が一層明らかにした格差・差別・不正義に焦点を当て、アメリカ合衆国、コロンビア、マレーシアにおける展開を地域の専門家が論じ、日本に暮らす私たちが取りうる行動を考えるものです。
三地域(および日本)において共通するのは、コロナ禍以前から経済格差の拡大と人種/エスニック・マイノリティへの差別や排斥が深刻な状況であったことです。この二つは同じものではありませんが、交差するものであり、人種/エスニック・マイノリティは経済的にも劣悪な状況に置かれていました。そうした状況下で新型コロナウィルスの感染が拡大し、Covid19の影響は貧困層/マイノリティを直撃しました。貧困層/マイノリティほど感染・重症化リスクが高く、またコロナ対策から漏れたり、コロナ対策がかえって格差を拡大する局面を生じさせています。
このような共通項がありつつも、地域によって異なる展開が見られます。コロンビアとマレーシアでは難民問題が先鋭化し、アメリカ合衆国では黒人への制度的差別が政治問題化しています。
廣田秀孝は米国移民政策と現在の人種差別の関連性を明らかにしつつ、B L Mのような差別反対の抗議運動など、コロナ禍による新たな展開を論じます。幡谷則子はコロンビアにおけるベネズエラ難民および辺境地域住民のおかれた現状を取り上げ、コロナ禍によって格差が可視化されたと同時に、自粛政策が新たな社会的排除を生み出している現状を、和平合意後の暴力の問題にも触れながら論じます。久志本裕子はマレーシアにおけるロヒンギャ難民に焦点を当て、ソーシャルメディアで展開される差別言説を分析し、コロナ禍によるマイノリティ排斥が従来のマレーシアにおける民族、宗教の問題とどのように関わっているのかを論じます。
3カ国ともマイノリティへの排斥は政治と深く関わっています。大統領選や政権交代などの政治変化がどのようにマイノリティ差別を悪化させるのかについて、日本の状況も踏まえて、三浦まりがコーディネートします。

使用言語

日本語

お申込み

オンラインにて開催します。(ZOOM Webiner利用予定)参加ご希望の方はこちらからお申し込み下さい。締め切り:11月18日正午

参加費

無料

共催

アメリカ・カナダ研究所、イベロアメリカ研究所、アジア文化研究所、グローバル・コンサーン研究所
<Sophia Open Research Weeks参加企画>

お問い合わせ

グローバル・コンサーン研究所
i-glocon@sophia.ac.jp