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【報告】Robert Hellyer講演会 ”Selling Japanese Tea in the Nineteenth-Century United States: Marketing and Race from the Inside & Outside”

報告 2018年4月20日、Robert Hellyer先生(Wake Forest University)にお越し頂き、“Selling Japanese Tea in the Nineteenth-Century United States: Marketing and Race from the Inside & Outside”という題目でご講演を行って頂きました。1860年代以前は中国茶がアメリカの輸入の大半を占めていましたが、1860年代になると日本茶がアメリカに初めて輸入されました。日本茶は中国人より堅実な日本人によって作られているという人種的イメージの広告により、それまでの中国茶とは味、見た目、品格が違うことを示しました。しかし、アメリカ人が好むように茶葉を緑色に染める手法などその製造工程は中国茶から取り入れたものも多くありました。1870年代になるとインドを植民地としていたイギリスが中国茶と日本茶に対するネガティブ・キャンペーンを行い、インドの紅茶(black tea)がアメリカで人気を博すようになり、1920年代以降はアメリカ人の70パーセントがインドの紅茶を好むようになりました。アメリカにおける茶の市場が、人種的イメージや英帝国との関係を反映していたことが明示されました。今まで知らなかったアメリカにおけるお茶の輸入の歴史について知ることができ、大変有意義な講演会でした。(報告者:グローバル・スタディーズ研究科国際関係論専攻博士前期課程2年 白山彩)
講師:Robert Hellyer(Wake Forest University, Hakuho Foundation Research Fellow, International Research Center for Japanese Studies )
日時:2018年4月20日(金)17:00-18:30
演題:Selling Japanese Tea in the Nineteenth-Century United States: Marketing and Race from the Inside & Outside
場所:上智大学 中央図書館8階 L-821号室
コーディネーター及び司会:飯島真里子(上智大学外国語学部准教授)
主催:アメリカ・カナダ研究所
使用言語:英語
参加人数:約60名
ポスター画像  Fryer_0420