|
Wu先生をお招きし、先生の最新のご研究の中から、アメリカ合衆国におけるアジア系女性のフェミニズムについてお話しいただきました。これまでアジア系女性はフェミニズムとは無縁のものとして語られてきましたが、実際は1960年代から1970年代にかけて、豊かなフェミニズム運動が存在したこと、またその欠落には構造的な問題があり、今日その傾向が再燃していることに警鐘を鳴らされました。ベトナム戦争の泥沼化が進んだ広義の60年代において、アジア系女性の間では、ベトナム女性革命家等に触発され、帝国主義、資本主義、及び家父長制の三重の抑圧からの解放を目指す体制批判型のラディカル・フェミ二ズムと体制容認型のリベラル・フェミ二ズムが誕生し、いずれにおいても日系女性が活躍したことを明らかにしてくださいました。Wu先生は、フェミニズムやオリエンタリズムの概念及び移民のステレオタイプについてわかりやすく解説して下さった上で、人種、国家やイデオロギーの境界を超えた歴史(トランスナショナル・ヒストリー)に目を向ける必要性を示唆されました。移民史、ハワイ史、国際政治史を網羅する先生のダイナミックな語り口に、満員の聴衆は魅了され、活発な質疑応答が繰り広げられました。 |
|
|
講師 |
Judy Tzu-Chun Wu (Professor of Asian American Studies, University of California, Irvine) |
日時 |
2016年6月29日(水)13:30-17:00 |
場所 |
上智大学中央図書館9階L-921号室 |
使用言語 |
英語 |
参加費/予約 |
参加費無料/予約不要 |
|
This talk examines the historical formation of Asian Americanfeminisms in the late 1960s and 1970s. It foregrounds the role that Asian American women as well as Asian women played in fostering a radical women of color critique of U.S. capitalism, patriarchy, and empire. |
ポスター画像 |
|