『コスモポリス』No.19への寄稿募集 ※2024年9月30日締切

2024.05.10

現在、国際関係論専攻では、コスモポリスに掲載する原稿を募集しております。詳細はHP内にあります『紀要』ページをご覧ください。

「コスモポリス」は上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科国際関係論専攻が編集・発行する学問学術雑誌です。発行は年一回、初刊(第一号)は2007年春です。外国語学研究科がグローバル・スタディーズ研究科に改編されるのに際して、新研究科のスタートの理念にふさわしく、また国際関係論専攻の研究の蓄積を生かしつつ、新たに発行することになったものです。

「コスモポリス」とは何でしょう。「コスモ」(cosmo-)とは「世界の」「宇宙の」を、「ポリス」(-polis)は「都市」を意味します。以前より「コスモポリタン」は地球市民を指したことを知っている人は多いでしょう。国境、民族の違いを超え、広く世界次元で活躍する自由人は哲学上の理想でした。もちろんその性質には、‘無国籍’というデリケートなイメージがあったことも事実です。しかし、地球全体がいわば一つの世界都市に文字通り収束しつつあることは、いろいろな意味において、一つの現実です。地球環境の問題一つをとっても、我々が独自性、個別性を保ちつつ、地球市民的に行動すべきことは明らかです。国際政治でも、「戦後」というかわりに「9.11以後」という言葉も聞かれ、我国の政治にさまざまな影響があらわれています。さらに、私たちは多くの人々と生活空間を共にすることも多くなりましたが、国境や民族の差の敷居を低く閉じたり、またかえって高く感じたりします。国際的な比較の情報も自然に多くなってきました。国際協力も情熱のみならず、冷静な分析が必要になってくる頃です。

パスカルは「ピレネー山脈のこちら側での真実があちら側では誤謬である」とか「クレオパトラの鼻。それがもっと短かったら大地の全表面は変わっていただろう」と云いましたが、もう国境のあちら側こちら側という区別は相対的になり、また大地の表面も私たちの活動自体で変わってきています。グローバルに考える時代です。「コスモポリス」はまさに地球的次元で、地球市民としていろいろな課題を学術的次元から分析し統合していく雑誌です。是非御投稿下さい。